
0歳児クラスから入園させようと思っているのだけれども、保育料が一番高いのね・・
女性の社会進出や世帯年収の減少などの影響により、今日では夫婦共働き世帯も珍しくなりました。
復職にむけて比較的、入園がしやすといわれている0歳児クラスからの入園はねらい目ではありますが、共働きになるとはいえ、低年齢であるがゆえに次のようなことも想定されます。
①0歳児クラスのうちは復職しても短時間勤務を選択する人も多く給与が低い
②赤ちゃんの発熱等で有給休暇も全部果たし、欠勤扱いになりさらに給与からマイナス
復職直後の収入から保育料を差し引くと手元に残るお金はわずかで、「経済的にも精神的にもゆとりがなさすぎる!」そんな生活になってしまったらなんのために、我が子を預けているのかわからなくなってしまいますよね。

0歳児を預けるのがこんなにお金がかかるなんて想定外・・もう1年育休を伸ばせばよかったと後悔しています

こんな後悔をしないために、0歳児での入園を考えて保活をされているかたは、0歳児が認可保育園に入った場合にかかる費用をあらかじめ知り、安くできるところは工夫をしていきましょう。
①0歳児クラスの保育料
保育料に関しては、2019年の10月から始まった「幼児教育・保育の無償化」により3歳~5歳児が利用する保育園の保育料は無料になりましたが、0歳~2歳児は利用料がかかります。中でも、0歳児クラスは他の年齢よりも高く利用料が設定されている傾向があります。
なぜならば、0歳児クラスは、保育士が他学年よりも多く配置されており、また赤ちゃんには専用のスペースや設備が必要となります。これらのコストが高いため、保育料に反映されているからです。
認可保育園には公立と私立がありますが、どちらも自治体の認可を受けた認可保育園なので条件は同じです。
利用料には、自治体が定める保育料と給食費が含まれおり、お金の納入は保育園ではなくて、自治体に口座振替などで支払う形になります。(認可外保育園は、保育園への支払いになります)

通常の保育料は自治体に納入なのですが、延長保育を利用した費用は保育施設に口座振替等で支払うの。ちょっと混乱してしまいますよね。
0歳児~2歳児クラスであっても、非課税世帯は利用料は無償化の対象になっているので利用用はかかりません。
3歳児クラス以上になると保育に関する費用は無償化をされ、給食費や延長保育料などを別途で支払うことになります。
厚生労働省が2012年に発表した「地域児童福祉事業等調査」によると、1世帯における子供一人あたりの保育料は月額0円~70,000円前後で、平均すると20,491円とのことです。
大きく開きがある保育料ですが、一体どのように利用料は決定されるのでしょうか?
認可保育園の利用料を決定する4つの要素について解説します。
①世帯所得
保育料は保護者の所得(市町村民税所得割課税額等)を基に算出され、毎年の年収から控除を引いて住民税が決まります。このうち市民税が保育料を決める基準金額になります。
入園すると決定額の通知が各家庭に通知がいきますが、入園前にある程度の金額は把握しておきたいですよね。役所の保育支援課にいって確認したり、役所から発行されている「保育所等入所のしおり」で利用者負担額の一覧を確認することができます。(しおりの名称は自治体によって異なります)

世帯所得なので夫婦2人分の所得ですよ!
②住んでいる自治体
国が定める基準額を上限として、各自治体が独自の金額設定をしています。同じ世帯年収でも自治体によって保育料にはかなりの差があるのが現状です。
③子どもの人数と年齢差
多子世帯やひとり親世帯等については、保育料の負担軽減があり、同じ世帯から2人以上の子どもが保育園を利用する場合、保育料負担軽減措置があります。
自治体により軽減額は異なりますが、兄弟で利用する場合、最年長の子どもから順に2人目は半額、3人目以降は無料となる地域があります。
④保育の利用時間
利用料は自治体が認定した預かり時間について「保育標準時間」か「保育短時間」かでもかわってきます。
保育標準時間とは保護者のフルタイム勤務を想定した利用時間で、認定された場合は1日最大で11時間子どもを預けることが可能です。
一方、保育短時間は保護者がパートタイム勤務を想定した利用時間で、子どもを最大で1日8時間預けられる認定区分です。就労を理由に子どもを保育園に預ける場合、「1カ月当たり48時間から64時間の範囲を下限」とし、上限時間も含め対象条件は自治体ごとに異なりますので確認が必要です。

標準時間と短時間では利用料の金額の差はあるにせよ、大きな差額はないです。
短時間で延長保育を使った場合、延長料金で高くなってしまうことも考えられるので、短時間認定になった場合は考慮しておきましょう。
②病児保育利用料
保育園は、37度5分以上の熱が出ると登園できません。熱が下がっても24時間経過するまでは様子をみてもらうように協力を促す園もあります。どうしても仕事を休めない時は、病児保育をお願いすることになることもあるでしょう。
「病児保育」の料金は1日預けて2,000円〜3,000円に設定している自治体が多いです。病児保育だけでなく時には、ベビーシッターやファミリーサポートを利用することもあるかもしれません。
③スポーツ保険の加入費用
保育園で万が一、怪我した場合に備えて、スポーツ保険の加入をするとこになります。この災害共済給付制度は、保護者個人が加入するのではなく、保育園の設置者が保護者の同意をもらって契約を結びます。
保育園が加入している場合は、毎年全員加入するものとして、入園した時に保護者に同意を求めることが多いようです。自治体によっては自治体が負担をして実費徴収がされないところもあります。
④帽子代
保育園では戸外活動の時などには、クラスごとにカラー帽子をかぶって行動します。帽子は1つ、千円以下ではありますが、なくすと追加購入をしなくてはなりません。
保育園への支払いになりますが、こちらも自治体によっては自治体が負担をして徴収がないところもあります。
④保育園での生活に必要なグッズの費用
0歳児で保育園に入園する場合、どんなものが必要なのか、必要になるものにいくら費用がかかるのか、全体の費用をあらかじめ把握しておきましょう。
園によってさまざまですが、教材費や遠足などの行事の際に行事代がかかることもあります。
教材費・行事費などについては自治体が一部負担する場合もあるので、実際にかかった費用から自治体の負担額をひいた金額を保護者が支払うことになります。

保育園によってさまざまですが、0歳児の入園前に準備する一般的なグッズをご紹介しますね!
①着替え一式
最も必要になるのが替えの洋服です。0歳児はおもらしやミルクの吐き戻し、発汗などにより他の年齢の子どもよりも着替えの回数が多くなるので多めに準備しておく必要があります。
保育園から最初にどのくらいの着替えを持ってくるか指定がありますが、目安としては上下セットと下着を合わせて4組ほど準備しておきましょう。お昼寝用のパジャマを準備する保育園もあります。
また、保育園に通っていると外遊びも多いので靴や靴下も何足か必要です。園においておく避難靴も必要です。
②オムツ
オムツは月齢にもよりますが、保育園に10枚程度ストックしておきます。保育園によっては、保護者がオムツを持ってくる手間を省くために、保育園と契約してい業者に頼める場合もあります。オムツとウエットティッシュで3500円~4000円くらいかかるので自宅から持ってくる方が安いかもしれません。
③ミルク・食事に関する必要なもの
0歳だと月齢によっては粉ミルクを飲んでいる子どもも多いです。粉ミルクはアレルギーの観点から、保育園で用意するというところもあれば、家庭で使っているものを購入して持参するケースもあります。
離乳食が始まるとすべて保育料に含まれますが、エプロン、タオルガーゼなどが必要になります。場合によってはコップやスプーンが必要なところもあります。
④お昼寝に関するグッズ
0歳から必要になるお昼寝セット。おねしょパットやタオルケット、布団カバーなどが必要になります。
園によっては布団カバーなどは準備しなくてもよいところがあるので、保活の時に持ち物などは聞いて
おくと保育園選びの参考にもなります。
⑤送迎に必要なグッズ
実際に保育園への送迎が始まると思っていた以上の荷物になります。シーツやバスタオルの持参が必要な園ではマザースバックも一般的なものより大きめなものが必要になってくるかもしれません。
また、保育園に置いておくためには自立型の折りたためるベビーカーを買い直したというご家庭も多いです。初めての子育てだと子ども乗せ自転車も必要になってきます。
⑥名前を記名するグッズ
保育園の持ち物にはすべてに記名をすることが必須です。衣類やタオル、食器類はもちろんのこと、おむつにも1枚1枚名前を記入します。
ネームペンなどで1つずつ書いても良いですが、便利なお名前グッズもたくさんあります。お名前スタンプやお名前シール、お名前タグをアイロンで張り付けていく方法など様々です。
保育料や必要準備品を安くおさえる工夫
0歳児は保育料も1歳児クラス以上よりも高く設定されています
保育料に関しても正当な工夫次第で保育料を安くする方法があります。
保育料を安くする工夫
年収を下げればもちろん住民税も安くなるので、保育料は安くなりますが、家計は苦しくなり本末転倒です。
保育料が決まるのは、入ってきたお金にかかる税金だけで決まるわけではなく、収入から控除対象の額を引いた金額を保育料の表に当てはめて決めます。
なので、年収をそのままで様々な控除を受けて、所得金額を下げていくことが大切です。
iDeCoイデコなど控除できるものの申請を忘れない
自治体によって控除額は異なりますが、様々な控除を受ければ、住民税、市民税が下がり、保育料の基準となる等級が下がるので、1ヶ月あたり数千円から1万円以上も保育料が安くすることもできます。
適用される控除と、ふるさと納税のように適用されない控除がありますので自治体で確認しておきましょう。
適用される一般的な控除
①生命保険料控除
②医療費控除
③iDeCo
保育料が安い自治体に引っ越しする
各自治体の保育園の利用料は今はネットで簡単に知らべることができます。すでに持ち家だったりなどする場合は引っ越しは現実的ではありませんが、これから引っ越しを検討されている方は、調べてみることをおすすめします。保育料が安いということは子育てがしやすい街ともいえる傾向があります。
兄弟の年齢差を考慮した家族計画
先にも述べたように、自治体により軽減額は異なりますが、兄弟で利用する場合、最年長の子どもから順に2人目は半額、3人目以降は無料となる地域があります。
第1子が小学校にあがって落ち着いてから第2子を出産するよりも、子ども同士の年齢が近い方が保育料が安くなります。第2子出産などを検討されている方は、家族計画を考える時の判断材料として知っておいて損はないですよね。
送迎時に必要なものや、保育園グッズを安くする工夫
巾着袋や午睡用のシーツなど「手作りに挑戦してみたい」または「手作りしてあげなければいけない」と思っている方もいるでしょう。しかし、手作りのほうがお金がかかることもあります。
もしなるべく節約したいと考えているのであればメルカリや100円ショップを積極的に利用しましょう。
小さい子どもを連れての登園は、思っている以上に大変です。雨の日だって台風の日だってあります。そして洋服もかわいい巾着も、きれいな状態を保てるのは悲しいかな、ほんの数日です。
汚されたことなどにストレスをためないためにも、よっぽどのこだわりがない限りはフリマアプリや100円ショップを大いに活用しましょう!
メルカリなどのフリマアプリ
保育園での洋服は、「かわいいもの」「おしゃれなもの」というより機能性や保育者が着替えさせやすいものかどうかの方が重要です。休日は、お気に入りのものにして、保育園での洋服はメルカリなどのフリマアプリで購入することをおすすめします。
0歳児は月齢によってサイズもどんどん変化しますから、セット売りになっているものを購入して、サイズアウトしたらまた購入することをおすすめします。
100均で購入できるアイテム
100均ショップでは流行のキャラクターものやカラフルなものもあり、子どもにも人気があります。壊れたり破けたりしても100円ならすぐに交換ができますよね。賢く頼って準備費用を抑えてみてはいかがでしょうか?
手作りするのであれば布代だけですが、買った方が安かった!という落とし穴も。お気に入りの布で手作りも良いですが、面倒な場合は委託サービスを利用して作ってもらいましょう。
まとめ
保育園の費用は自治体による価格差が大きく、驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。世帯収入の高い世帯では保育料が8万円を超える自治体もあります。
繰り返しになりますが、復職直後のママは子育てをしながら働くことになるので、出産前のお給料と比べるとぐんと減ってしまうことも多いです。また、0歳児クラスでは、保育園に慣れるまでの慣らし保育期間が長いのも特徴です。
せっかく入園できた保育園生活を楽しむためにも、あらかじめの出費などを考慮して準備をすすめていけるといいですね。