子育て中の悩みとして、お子さんの食べ物の好き嫌いが多いことがあげられます。しっかり栄養をとって健やかに育って欲しいというのはすべての親の願いはないでしょうか。

こんにちは。子育て支援員のさくらこです。
食事は生きていく上で大切なこと。できれば小さいころからしっかりした食習慣を身につけさせてあげたいけれども、子どもが食べてくれないと悩みのたねになりますよね。
私はこの新しい視点を取り入れることで努力する方向が全く違う方に変化して心がとっても楽になりました。食べ物の好き嫌いだけでなく、すべてに応用できる視点を得ることができました。
食事の好き嫌いの克服に必死だった過去の体験
子どもが野菜などを嫌がって残していると、栄養はちゃんと足りているのだろうか、ずっとこのままだったらどうしようなどと不安がでてきますよね。そこでお母さんたちは、野菜を細かくして子どもが好きな料理にいれたり、かわいい形に切ってあげたり色々な情報をもとに「なんとか食べるようになってくれないだろうか」とがんばります。
それを楽しくやれているのならとっても素敵なことだと思いますが、食べさせることに必死になりすぎて親も子どもも食事の時間が苦痛になってしまってはいませんか?
私はかつて、子どもが小さいころは育児本を読んだり、食育インストラクターの資格を取り、子どもたちの食にはかなり真剣に向き合ってきました。
食事は一生続くもの。小さいころからしっかりとした食の習慣を身につけさせておきたいと考えていたからです。
しかし、食事の栄養バランスの大切さを学んでいくうちにだんだんと目的が「健康な子に育てる」ではなく「好き嫌いがない子にする」に変わっていきました。
食育インストラクターの講座では食事は楽しく食べられることが基本であることが前提になっていることを忘れかけてしまっていたのです。
子どもが嫌いなものでも何とか知識を駆使して食べさせようと頑張ることに、途中から苦痛と違和感を感じはじめ、せっかくの学びの目的が私たち親子にとって有益になっていないことに気づきました。
育児の目的を見直すことに関してはこちらの記事でご紹介しました、
好き嫌いをなくすとい考え方の代わりに取り入れたもの
結論からいうと目指すことは「好きなものを広げていく」ことです。
厚生労働省の食育のガイドラインにも「好き嫌いをなくす」という内容はありません。「好き嫌い」というのは味覚の違いなのです。
人間の好き嫌いの原因として主に下記のような要因があげられます。
①小さい時によく食べたものは好きになる
②楽しい思い出が伴うものは好きになる
③無理強いされたり、叱られた、吐いたなど不快な出来事を伴うものは嫌いになる
④初めて食べた時の食感などの経験が好き嫌いにつながる
他にも色々ありますが、やはり「好き」と思える環境、体験をつくって食べられるものを増やしてあげること心身の健全な育ちには大切です。
①の「小さい時に食べたものは好きになる」を意識して「一口だけ食べてごらん」といって、慣れさせていくことも大事ですが、無理強いすると、嫌な体験をして記憶に残ってしまうので逆効果になってしまします。
子どもの好きな食べ物を広げようとする視点をもつと、子どもが嫌がって抵抗するものを何とか克服しようをすることよりも楽しく取り組めるような気がしませんか?
何よりも、大好きな家族やお友達と楽しく一緒に食べたり、野菜などを一緒に育てたり楽しい体験が増えていくことで、子どもたちの「好き」が広がっていきます。
まとめ
食事は何よりも楽しく食事をとれることが一番大切です。決してしつけの時間ではありません。
もしお子さんの食事の好き嫌いの対応に苦しくなってしまった方は、是非、「克服」よりも「好きなものを広げる」という視点を取り入れてみて下さいね。
ふだんから、子どもがどんな風味のものがすきなのか、どんな味付けのものが好みなのかを観察しているとそこからまた新しい料理のアイデアがうまれてくるものです。嫌いなものを「克服」させるために子どもの食の好き嫌いをコントロールしようと思っている時には出てこないアイデアがわいてきますよ。

普段から、お子さんをよく観察してみることがとっても大切です!
保育園や小学校に入ってから、みんなで食事を共にする機会が増え、周りの様子などを観察できるようになってくると、子ども自身が食事に対する視点をいろいろ広げていきます。
まずは家族と共に笑顔で「おいしいね」って食事の時間を共にする経験を大切にしていきましょう。