こんには、さくらこです。
「ママの気持ちも子育ても楽にする」そんな情報を発信しています。
今回は1歳半ごろから始まる「イヤイヤ期」を迎えているお子さんを育てていらっしゃるママたちにむけての記事になります。
お子さんがしっかり歩けるようになったり、少しずつ言葉が増えてコミュニケーションがとれるようになってくると会話も楽しくなり成長を嬉しく感じますよね。その反面、この時期ならではの大人からみると「困ったな・・」と思うような場面に遭遇することも増えてくるのではないでしょうか?
こんな時に、大人はどんな関わり方をしていくとよいのでしょうか。今回は、2歳児のお子さんの育児真っ只中のお母さんたちの悩みの中で多かった質問をベテラン保育士のえつ子先生に聞いてみました。

2歳になってから、なんでも「自分でやる!」って言って私が
やろうとすると怒ったり泣きわめいたり・・うちの子だけ
なのでしょうか。ちょっと気になってます。

2歳は「魔の2歳児」「イヤイヤ期」ともいわれる時期ですよね。
自分でやりたいと思える気持ちを持てることは素晴らしいことです。
自我が発達して自己主張が激しくなる時期ですので、ママたちも
どのように向き合っていけばよいか悩みが増えるときです。

はい・・毎日、どうしたらよいのか悪戦苦闘中です。
最近気になっていることをいくつか質問させて
ください。
何でもイヤイヤ・・どう対応したらよいのかわかりません
イヤイヤ期は親にとって大変な時期ですが、子どもたちの脳と体が成長している証拠です。2歳は自立心が芽生え、何でも自分でチャレンジしてみたいという欲求が生まれる時期です。「もう少し大きくなってからでないとできないよ」と言われても、子供たちはそのやりたい気持ちにうまく折り合いをつけることができません。そして、うまくできずにイライラしてしまうということも多くあります。そんなもどかしい気持ちをうまく言葉で表現することができない、感情を抑えることが出来ない為に出てくるのが「イヤ」という言葉や癇癪なのです。
自分でやりたがる子どもに、こんな関わりをしていませんか?
- 一方的に叱る。「ダメ!」「やめなさい!」
何でもダメと叱りつけて、子供たちが考えたことを全否定してしまっていませんか?
- 理解できない曖昧な表現で叱る。「いい加減にしなさい!」
曖昧な表現で子供を混乱させていませんか?
- 約束を破る。
「ご飯が終わったらお外で一緒に遊ぼうね」と言ったのに、その約束を守らないことありませんか?
- 脅しで言うことを聞かせようとする。
「言うことを聞かないから置いていってしまうよ!」
などと脅すような表現で言うことを聞かせようとしていませんか?
- 物で釣る。
「静かにしたらお菓子をあげるよ」などと物で釣ろうとしていませんか?
ポイント!こんな関わり方にかえてみましょう
パパやママが応答的、受容的に関わってあげることが大切です。まずは子どもの気持ちを言語化してあげることが大切です。癇癪を起してしまった場合には、抱きしめてあげ、外の空気に触れさせてあげるなど、少し気持ちが落ち着くまで待ってから対処するとよいですよ。
「○○したかったんだね。」 (共感)
「自分でやりたかったけど、うまくできなかったんだね」 (気持ちを言語化してあげる)
などと気持ちを代弁してあげましょう。
子どもの気持ちを理解しようと応答的・受容的に関わることで子供が安心感を得ることができます。安全面が確保できるのであれば、あえて大人が見守る中で気が済むまで挑戦させてあげるのもよいでしょう。要求は必ずしも叶えられるものとは限りません。そんな時は「○○はできないけれど、△△もあるけれどもどうする?」など代替え案を出し、執着しているところからきに気を向けてあげましょう。
食事中に遊びだしたりしてしまい、最後まで集中できないのですが・・
食事の時間に関しても、遊び食べ、好き嫌いなどで多くのお母さんが悩むところです。まずは家族が笑顔で食卓を囲んで、食事の時間は楽しいと思えるようにしてあげましょう。また、普段から食材などに興味を持たせるように働きかけることで、食べられるものが少しずつ広がっていくと良いと思います。出されたものをすべて食べることだけが良いわけではありません。
食べず嫌い、食事の最中の遊び食べする子にこんな関わりをしていませんか?
- 無理に食べさせる、子どものペースに合わせず口につめこむ
- 「これを食べないともう○○はあげないよ」などの脅す
完食することを目的にして、子どもの気持ちやペースをコントロールするような行動をしていませんか?
ポイント!こんな関わり方にかえてみましょう
保育園では食育の時間などを設け、旬の野菜を触って感触遊びをしたりして食材に興味をもつようにしています。ご家庭であれば、例えばベランダのプランターで一緒に野菜を育てたり、スーパーで一緒に野菜を選んで買ったものを、テーブルにきれいに並べて一緒に触ったり匂いを嗅いだりして食材に興味をもてるような時間を親子で持つと良いですね。触ったり匂いを嗅いだりしているうちに野菜の名前をいろいと覚えますよ。我が子も旬の食材に興味をもつことで食事の中に入っているものを「これは何ていう名前?」など聞いてきて、苦手なものにも挑戦していくようになりました。
食事中の立ち歩きいついては、もしかしたら大人の真似をしているのかもしれません。食事が始まってからお皿や調味料を取りに席を立つことがありませんか?食べる前に出来るだけ全てを揃え、大人も席を立たないようにするのもよいかもしれません。また、食事中はテレビをつけないなど環境を整えるのも大切だと思います。
あとは食事中の正しい姿勢を毎日、教えていくことも大切なことだと思います。姿勢が崩れてしまうこともありますが、食べ終わるまで集中することが難しい時期でもありますので、その都度、声を掛けたり「〇〇ちゃんの姿勢とってもかっこいいね。」と褒めたりして子どもができているところを伸ばしていけるように心がけるようにしましょう。子どもが頑張って食べている姿を見ていてあげてください。
完食してほしい思いはありますが、そこにこだわらずにもうご馳走様にしようかと本人の気持ちを聞いて、食事を終わりにしても良いと思います。
トイレトレーニングをしているのですが、うまくいきません・・
2歳から3歳くらいにかけてトイレでの排泄をどうしたらよいか気になりますよね。「すんなりオムツがとれた」などというママ友達の話などを聞いてあせってしまうこともあるのではないでしょうか。トイレトレーニングを始める適切な時期は個人差があります。まずはパパやママができるようになることに焦るのではなく、子どもが「やってみよう」という気持ちになれるように応援する気持ちで見守ってみましょう。
トイレトレーニング中の子にこんな関わり方をしていませんか?
- 子どものペースを無視して、しょっちゅうトイレに誘う
- ○○ちゃんはもう、オムツじゃないよ!など他の子と比較するようなことを言う
- トレーニングパンツをはいている時におもらしが心配で、すぐに濡れてないか確認する
他人と比較されたりしたら大人もいやですよね。また、遊んでいる最中なのに急にパンツが濡れていない かどうかなど子どもに声かけもせずにすることは「子どもの人権」を無視する行動でもあります。
ポイント!こんな関わり方にかえてみましょう
トイレに行く友だちの様子や絵本やDVDなどをみることでで「自分でやってみたい」気持ちになれるようしていきましょう。トイレの壁にかわいい絵を張り付けたりしてみてもいいですね。
成功した時は思いっきり褒めてあげてあげましょう。トレーニングパンツをはいていることや、トイレに座って成功できた喜びの体験を重ねると、声をかける前にトイレに向かうようになってきます。失敗しちゃった時は「あともうちょっとだったね」「もう少し早めにトイレにいけたらよかったね」など、次はどうしたらよいのかと次へのやる気につながるような言葉を選んで声かけをしていきましょう。
いずれにせよ、個人差や子ども達の気持ちもありますので、長い目で見ていきましょう。パパやママが見張っているような空間では、大人の顔色をうかがってしまい、子どもは緊張してしまいます。安心した空間で自分の感覚に気づけるような環境をつくってあげて下さい。
2歳になったのに、指シャブリをまだしていることが心配です・・
一般的には指しゃぶりは1歳までは成長・発達において意義がある行動とされていますが、2歳過ぎると自然とやめていく子どもが多いです。長く続けると歯の発育にも影響を与えることから、いつまで続くのかと思うと不安になってしまうこともありますよね。自然と指しゃぶりの頻度を減らしていけるように関わりかたを意識してみましょう。
指しゃぶりがやめられない子にこんな関わりをしていませんか?
- 指しゃぶりしている指を無理やり口から引き抜く
- 「いつまで指しゃぶりしているの」と子どもを𠮟りつける
いつもでも指しゃぶりしていることに大人が不安になって、無理やりやめさせようとしていませんか?
ポイント!こんな関わり方にかえてみましょう
寝かしつけているときに指しゃぶりをする手を優しく握ってあげると指シャブリの回数が徐々に減っていくこともあります。精神的に不安になった時に指しゃぶりをすることもあるので、子供にとって気分を落ち着かせる魔法の指なのかもしれません。無理にやめさせようとするのではなく、家庭での子どもとの関わり方を見直してみるチャンスです。
子どもが不安になったり寂しくなった時に、パパやママのスキンシップによって心を落ち着けることができます。日ごろから子どもが不安になるような原因はないかなど環境をよく観察して、改善していくことも大切です。パパやママが不安そうな顔をしていると自然と子どもにも伝染していくものです。家庭内で笑顔が出るような環境を作るにはどうしたらよいか、見直してみるチャンスにつなげましょう。
【まとめ】子どもの困った行動はやめさせるより、関わり方をかえる

ありがとうございます。
大人が困ったと感じる子どもの行動を無理やりやめさせようとしたり
するのではなく、興味を広げたり、子どもが安心して挑戦できるような
声かけやスキンシップをしていこうとする想いが大事なのだわかりました。

子どもの行動を好ましいものにしようと、支配的に関わるような言葉がけや、
威圧的な行動は、その後の信頼関係が成り立たなくなってしまいます。
「いつも成長を見守っているよ」という温かい眼差しを子どもにはむけて
あげて下さい。
大丈夫!子どもは大人の温かい眼差しの中で自ら成長しようとしていきます。
もどかしいこともたくさんあると思いますが、ここは大人がドンと構えて、
子どもの成長を見守りましょう。