子ども達が日々、成長している姿を見るの嬉しいですよね。あなたも愛する我が子に、将来幸せに生きて欲しいと思いながら毎日、一生懸命、子育てをしているのではないでしょうか。
世の中にはいま、沢山の有益な育児に関する情報が溢れています。
情報過多な時代の中で、どんな子育てが将来の幸せにつながるのか、あなたは考えたことはありますか?
実は今、学力や偏差値以上に、子どもたちの将来の成功に密接に関わる「ある能力」が大切であると最新の教育研究でわかってきています。
幼稚園から高校までどういう教育をすべきかの指針となる「学習指導要綱」が10年ぶりに改訂され、2020年度から本格的にスタートしました。その中でも「重視」と記載されている力であり、大人になってからの学歴・年収・幸福度にまで影響を与える重要な力といわれています。
その「ある力」というのが「非認知能力」です。

子育て支援員のさくらこです。私は非認知能力のすばらしさを東京大学名誉教授の汐見稔幸先生の講演会で知りました。汐見先生といえばNHKの「すくすく子育て」でも有名ですよね!

子どもたちが将来、自分たちの能力を存分に発揮して活き活きと暮らしていっている姿を想像するだけでワクワクするわ!

いまの子どもたちが大人になったときの世界が想像もつかないから、今まで以上に生き抜く力が必要だと日々感じているんだ。
非認知能力ってなに?
非認知能力とは、人と上手く関わる力、感情をうまくコントロールする力、目標に向かって努力する力などのことをいいます。その成果はすぐに現われるのではなく、あとになって現われることから、「あと伸びする力」とも言われています。非認知能力とはこれからの社会を生きて行く子ども達にとって将来を左右するほど重要なスキルと呼ばれています。
例えな数が分かる、字が書けるなど、IQや学力テストで測れる力のことを「認知能力」、数値化しにくい内面の力を「非認知能力」と呼んでいます。
非認知能力には、大きく3つに分かれます。
・目標の達成 |
忍耐力・自己抑制・目標への情熱 |
・他社との協同 |
社交性・敬意・思いやり |
・情動の抑制 |
自尊心・楽観性・自信 |
参考資料:『家庭、学校、地域社会における社会情動的スキルの育成 : 国際的エビデンスのまとめと日本の教育実践・研究に対する示唆』 池迫浩子, 宮本晃司[著] ; ベネッセ教育総合研究所訳
非認知能力はなぜ大切なの?
その非認知能力が今、なぜ注目を浴びているのでしょうか?
現代は社会の変化がとても早くなっています。オックスフォード大学のマイケル・オズボーンらは2013年に、今ある仕事の47%が2030年にはAIにとって代わられると発表しました。そうなると、私たちの子どもたちがどんな仕事につけるのか不安になりますよね。
では、AIに取って代わられない仕事とは何か?というと人間にしかできないこと、つまり創造性や人間味、温かさや思いやりが必要な仕事です。
アメリカなどの研究で大人になってからリーダーシップを発揮している人、みんなから信頼されている人など、社会的に成功している人は、必ずしも学校の成績がトップだったわけではないということがわかりました。
このような人は、幼少期に自発的な遊びを通して日々能力を身につけていたのです。「非認知能力」が、これからの未来を生き抜く子供たちに必要だということは世界の常識になりつつあります。点数と偏差値だけを追うような育児だけでは豊かな人生をおくれる可能性が低くなります。
一方で、人とかかわることもが好き、何より自分で考えることが大好きというタイプの子ども、そして自分の好きなことがしっかりあるという子どもが、豊かな人生を送ることができる可能性が高くなってくる社会に変化しつつあるのです。
非認知能力は家庭でも育てすことができるの?
幼児期に非認知能力を高める教育を受けるとその後、ずっとその効果は続き、将来の学歴、年収、幸福度に、大きく影響するというふうに言われています。ではこの非認知能力を家庭で鍛えるには具体的にどうすればよいのでしょうか。ポイントを4つあげてみます。
1.愛着関係をしっかりと育み、非認知能力が育つ土台をつくる
愛着関係とは、身近な大人と子どもが深いところで繋がっている心の絆のことです。愛着関係がしっかりと築かれていると、子どもは身近な大人から守ってもらえる存在であると安心・安全の中、自ら好奇心を外に広げていけます。「やってみたい」という気持ちから子どもが面白がって遊びこむ体験を通して主体性や意欲、頑張る力が養われます。
2.子どもの興味に合わせた環境を用意して好奇心を広げる
例えばいつもの公園に行くときなど、大人は目的地に向かって一直線に行きますよね。子どもは行く途中の人との出会い、虫の発見や風を感じたりすること、落ち葉を踏む感触、水たまりに足を踏み入れたりすすることが学びのきっかけに繋がります。大人にとっては無駄だと思われる寄り道が子どもにとって好奇心が広がる時間になるのです。子どもが「これで遊びたい」「これをやってみたい」とアイデアを出したり意欲を見せてきたら、大人は子どものチャレンジをを励まして応援してあげるようにしましょう。
1つの好きなことから興味が枝葉的に広がっていくことも、子供にはよくあることです。例えば電車好きの子供が、車両の名前や駅の名前や漢字まで覚えてしまったなどど聞いたことはありませんか?遊びの中から、知的好奇心が刺激され、自分でどんどん知識を深めるようになるのです。
3.子どもの好きなことを徹底的にやらせて没頭力、集中力を身につける
子供の好きなことを徹底的にやらせて没頭力や集中力を身に付けてあげることも大切です。 子どもが好きなことを見つけたら、まずは否定しないようにしましょう。好きなことをやる自分を「応援してくれている」と感じたら子どもは自ら成長していくのです。
親は、子ども時代にやりたかったけれども、できなかった夢を子供に託したり、子どもが苦労しないように子どものためを思ってと先回りしていろいろ与えたりするのは、育児中の人なら思い当たるふしがあるのではないでしょうか?親心ではありますが、それは親自身の気持ちです。子供はやりたいと思っていないことや、興味のないこともありますから、無理やりさせないようにしてくださいね。子どもがどんなことに興味をもっているのか知ろうとすることが大切です。
4.遊びの中に挑戦を用意して小さい成功を積み上げ、自己肯定感をあげていく
ここ10年で自己肯定感をもつことの大切さが教育現場でもいわれるようになりました。しかしいきなり高めることは難しいですよね。これも普段の遊びの中に、小さな挑戦ができる遊びを取り入れてみてください。「やったー!」「できた」とやり遂げる体験をたくさん味わえる環境を準備してあげましょう。毎日の小さな成功が自信につながっていきます。
また、失敗したらすぐに教えるのではなく少し見守り、一人で一歩でも二歩でも進められるように小さいヒントを与えて成功体験につながるように応援してあげて下さい。自信は何度も何度も、反復して繰り返していることで、身に付いて行くものなんです。なので習慣化することが大事です。子どもが自己肯定感を高められる環境を用意してみましょう。
【まとめ】親の関わり方で非認知能力を高めることができる

非認知能力を育てるのは、日常の中で親の関わり方が大切なのね。まずは、子どもが普段から何に興味を持っているのかしっかり観察することから始めるわ!

そうだね。あとは大人も一緒に面白がるって大切なんだね。全力で子どもと同じ目線で遊ぶことで子どもの好奇心を広げてあげられるんだね。子どものやりたいという気持ちを応援できる親で在りたいな。
日々の家庭でのお手伝いや、遊びの中から「ああしよう、こうしよう」という好奇心を広げ、アイデアを出し合いながらやってみる体験をさせてあげるということが大切です。
結果にフォーカスするのではなく、挑戦した行動、やり抜こうとした行動をどんどん褒めてあげながら、一生の財産と言われる「非認知能力」を高め、未来を生きる子どもたちが幸せに暮らしていける力を育んであげたいですね。
最後になりましたが、子どもの非認知能力を育てる関わり方をするには親の自己肯定感も大切になってきますのでこちらの記事も参考になさってください。
まずは家庭での普段の関わりかたからしっかりお子さんの能力をサポートした上で、有益な動画などを利用してみるのもいいですね。