昨今の男女共同参画社会意識の高まりによって男女共学化する男子校・女子校が多い中で、あえて「男女別学」であることを特徴として掲げている学校があります。しかも男女別学をして残る学校は、多くの人が名前を知る名門伝統校であることが多いです。
我が家では子どもの進学先を考える時にこんな疑問がわきました。

男女一緒の方がなんだか楽しそうだし、男子校・女子校にいると考え方が偏ってしまそうな気がするけれど・・。男女別学をわざわざ選択するメリットは何なのかしら?

男女共学の方が、これからの社会を生きていくには合っているような気がするけれども・・。でも名門校であるところが男女別学で在り続けるのはメリットがあるからなのかな?
安易に男女共学しか考えていないというご家庭も男女別学のメリットを知ることで学校の選択肢が広げてみることをおススメします。ひょっとしたらお子さんには男女別学の環境の方があっているのかもしません。
【メリット①】男女の性差による特質を理解した授業
「男性脳」「女性脳」といわれるように、思考の判断には性別の特性が現れます。
近年の男女の脳の研究によると、男性は空間認知能力が高く、女性は言語能力が高いという結果がでているそうです。『男女雇用均等法』という法律のもとで、働く上での性別による差別を禁止し男女平等が当たり前という現代社会ではありますが、性別の差による特質があるもです。
この特質を前提に、男子校・女子校共にそれぞれの特質を理解した上で組み立てた授業を行われています。
共学校で「何でもかんでも平等に」という前提での授業を受けるよりも、それぞれがより深く理解した授業を受けることができるので、教える方も教えられる側もストレスが減り、それぞれの特質を伸ばすことに特化できる環境なのです。
【メリット②】男子校・女子高それぞれに最適な設備が充実している
学校を選択するうえで、設備が充実しているかというのも大きなポイントの1つですよね。
設備でいえば、男女別学であれば、男子校であれば男子向けを意識した設備が充実し、女子高であれば女子を意識した設備が充実していることが多いので3年間、快適に過ごすことができます。
たとえば私が見学にいった女子高はトイレの数が多かったり、カフェテリアがおしゃれに設計されているところが多かったです。また男子校に通う先輩ママたちの話によると、男子校の食堂は食べ盛りの男子に向けたメニューが多かったり、スポーツ施設が充実しているところが多いようです。
【メリット③】異性の目を気にすることなく活動ができる
思春期になると異性の目が気になってしまうもの。子どもの成長過程の大切な一つでもあります。
しかし、人によっては、あまりにも異性の目を気にしずぎて萎縮してしまったりするケースもあります。
普段の自分らしさが失われたり、本来のやるべきことに集中できなくなるのはもったいないですよね。男子校・女子校であれば、そのように異性の目を気にせず、本来やるべきことに打ちむことができ、自分の成長につながることを軸に活動をしていきやすい環境です。
男女ともに社会にでると、様々な偏見が残る社会のなかで生きていくことになるからこそ、多感な時期に、異性からどう思われるかを気にせず、自分の個性を発揮できる男女別学という環境で過ごすことができるのは貴重な経験となるのです。異性の目を気にせず、他人に流されず、自分の価値観をしっかり築くことに集中できるチャンスでもあります。
【メリット④】男子校・女子校は歴史のある伝統校が多い
明治から大正にかけて創立された多くの学校は男女別学で教育を行われたいました。現在は、私立の男子校・女子校も共学化するところが増えてはいますが、そのような時代の流れの中でも「男子校」「女子校」を守っている学校の多くが、学校創立当時からの志を受け継ぐ歴史ある伝統校であることが多いです。
長い歴史の中で培われてきた学校の理念の存在です。伝統校ならではの理念に家庭の教育方針が一致した場合、そうした伝統校を選べば親に代わってお子さんに価値観を伝えてもらうこともできます。
【メリット⑤】進学実績が高い学校が多い
大学への進学実績を調べてみると同じ私立大学でも男子校や女子校の方が、東京大学などの難関国公立や早稲田大学、慶応義塾大学など難関私立大学への進学実績が高いのも特質すべきことです。
将来の夢にむけて、希望の大学に進学をするために男女別学で集中して勉強する環境を得ることができるというのは大きなメリットになるのです。
男女別学にはデメリットもある
男女別学を選択するメリットを5つご紹介しました。
しかしメリットがあればデメリットもあるというものです。共学であれば男女が机を並べて勉強するので異性とのコミュニケーションも自然と取ることができますが、別学となるとその機会はなく、異性とのコミュニケーションの経験が乏しくなります。
また、異性の考えを知り、お互いの価値観の違いを学んだりする機会が持てません。学校によってはそこをカバーするために生徒会活動や部活動で交流を図っているとこともあります。
行事の面でも、体育祭など女子校だと、共学よりは盛り上がりにかける面があることも否めません。
デメリットと感じるようなところにも、そこをどのように補っているかという学校の姿勢を知ることも大切です。
まとめ
男子校、女子校それぞれにメリットやデメリットがあり、一概に共学よりも優れていたり、劣っていたりするということはありません。共学、別学に関わらず、高校時代はその後のライフスタイルに影響をおよぼす大切な時期です。
男女別学の学校で伸びる子どももいれば合わない子どももいます。子供の性格や家庭内での教育方針と照らし合わせながら、共学にするか男子校・女子校にするかを検討してみましょう。お子さんが充実した学校生活を送れる学校選びを心がけてあげたいですね!