産後の復職に備え、保活を始めなくてはと重い腰を上げ始めるかたも多い時期ではないでしょうか。
大切な我が子を預けるには安全であることが第一です。
どこの保育園も安全をうたっているかとは思いますが、それが信頼できるかどうかは、親が実際に目で見て確認するしかありません。
でも、こんな理由で保育園の見学への一歩を踏み出せなくなっていませんか?

保育園の1日の流れが想像つかないから、何時くらいに電話をしたり見学をしたりすることができるのかよくわからないな・・

保育園はなるべくたくさん見た方がいいって先輩ママに言われたけれども、どんなことを重点的に見ることが大事なのかしら?
保育園の見学も初めての場合、保育園というところが漠然としか想像ができなく、どうしたらよいのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

こんにちは。子育て支援員のさくらこです。小さい子を連れての保活は大変ですが、複数の園を見学できるチャンスでもあります!
気になる保育園をいくつかリストアップする
まずはお住いの自治体の保育支援課(自治体によって名称は異なります)にいってみましょう。窓口にいくと、保育コンシェルジェが保育園についての相談にのってくれたり、自治体の保育園がまとめられた冊子などをもらうことができます。
また、子ども・子育て支援情報公表システムここdeサーチというインターネットで認定こども園や保育所、幼稚園などの情報を、お住まいの地域や最寄り駅などから検索することができます。施設の詳細が地図情報とあわせて閲覧できます。
窓口やインターネットの情報では、入所申し込み時に必要な条件や手続きを一緒に確認してくれたり、保育園の運営情報などについての情報を得ることができますが、実際の保育園の様子は自分の足で園に出向いて確かめるしかありません。
ある程度の情報を得たら、保育園の一覧から気になる園をいくつかピックアップしましょう。最初は下記のような観点でピックアップすればよいと思います。
・自宅から近いところ
・通勤に使う駅に向かう途中の保育園
・近所で評判をよく聞く保育
・開所時間の長さ
・利用料金(無認可保育園の場合)
気になるとことを選んだら、保育園のHPをチェックしましょう。HPでは園見学のご案内や見学の申し込み方法などの情報がのせられていることがあります。
ここ数年はコロナ禍で、保育園への立ち入りも制限されオンラインでの開催などもだいぶ増えましたが、今年はまた緩やかに実際の見学の受け入れ始めているところも増えています。時間的にも体力的にも可能であれば実際に見学にいってみることをおすすめします。
保育園の園見学の予約をする
少しでも気なる園があったら、早速、Webや電話で見学の予約をしてみましょう。保育園はまだ電話での予約をするようになっているところも多いです。電話での予約は面倒にも感じてしまいますが、園のチャンスを知る良い機会だと思って是非、勇気をもってかけてみてください。
電話は何時くらいにかける?
保育園に電話をする際には、保護者の出入りが多い朝の10時くらいまでと、保護者がお迎えに来始める15時30分以降の電話を避けた方がいいでしょう。電話をして見学が可能かどうか、見学できる日程はいつかを確認して予約をしましょう。
見学はすぐにできるの?
圓の行事が多い時期は保育園も忙しく予約が取りづらいかもしれません。また、11月の保育園申し込みの締め切り2か月くらい前になると見学希望のご家庭も多くなるので、希望の日程と調整がつかなくなることもあるかもしれません。
あらかじめいくつか候補日を準備しておくことも大切です。ここは絶対見学に行きたいと思う園には早めに行っておきましょう。

見学の時間帯はだいたい午前中の10時から11時頃が多いです。あらかじめ午前中のこの時間帯が空いている日をピックアップしてスケジュールを調整できるようにしておきましょうね。
保育園見学時の10個のチェックポイント
現在はコロナ禍で見学も時間を短く設定されていたりもします。あらかじめ当日の見学や質問のポイントをおさえて短時間で必要な情報を得るようにしておくとよいですよ。
1 保育理念
園見学を園長先生や主任の先生が対応して下さるなら、保育理念もしっかりと聞いて、それを実現するためにどんな保育を意識しているのか聞いてみるとよいと思います。
園によって規律性を重んじているのか、主体的な行動を重んじているのかなどさまざまです。また保育理念がそれぞれの保育者に浸透しているのかどうかを様子をみながら感じ取ってみてください。
若い先生にもきちんと教育がいきわたってそうかどうかも大切なポイントです。
2 保育士と子どもたちの表情や態度
園見学にいった際に迎える職員や、すれ違う職員がきちんと明るく挨拶できているかどうかを見てみましょう。0歳児クラスから預けるとなると6年間通うことになります。気持ちよい関係づくりをしようと思えば挨拶がきちんとできる職員がいる保育園なのかどうかはとても重要です。
保育園で実際に過ごしている園児達が、笑顔で伸び伸びと過ごしているかも大切なことですよね。見学で目にする園児達は、数ヶ月後の我が子の姿です。
0歳児から預けようかどうか入園時期に迷いをもっている方はこちらの記事も参考になさってくださいね。
園見学は保護者の送迎時は行われず、10時や11時を指定されることが多いかと思います。外遊びや散歩から帰ってきた子どもたちの表情や、給食前の様子などが見学できると思いますので、我が子がここで活動している姿を想像しながら見学してみましょう。
また、保育士が子どもにどのような言葉がけをしているか意識的に耳をかたむけてみてください。
「〇〇しないとだめだよ」「○○したら給食あげないよ」などと否定語の多い声をかけていないか、余裕を持って保育にあたっているかをしっかりチェックしましょう。

外遊びから帰ってきて給食までは、保育士も子どもに次の行動を促す声かかけが多い時間帯でもあります。どんな言葉がけをしているのかも気にしてみてください。
保育業界は常に人手不足といわれていますが、忙しさやストレスは子供に対する態度や言葉づかいに現れます。
行事の準備や書類の作成など、やることに追われすぎて子どもたとが怪我をした時の状況を見ていなかったなんてこともありえるのです。
3 子供が園で熱をだした時の対応
認可保育園であれば看護師は常駐していますが、看護師がいない園もありますので嘱託医や緊急時の医療的な判断を誰が行うのかは確認しておきましょう。
発熱した時のお呼び出しの基準も知っておくことは大切です。実測計で37.5度を超えると預からないことが多いです。
また感染症などにかかった場合は登園許可証が必要となります。発熱後は24時間は登園できないなど規則がありますのでしっかりチェックが必要です。
4 施設のセキュリティ
入り口の施錠などに不審者対策がとられているかをチェックしましょう。誰でも入れる状態になっていないか、またお迎えの人は誰がくるのかなどきちんと管理されているか聞いておくことも大切です。
誰でも入れる環境であればいつ不審者が侵入してくるかわかりませんし、親族と偽ってお迎えができてしまうような環境だと大変な事故につながりかねません。
また、保育室で何か事故やトラブルがおきた場合、カメラで確認できる園もありますのでそのような設備があるか知っておくとより安心できますよね。
5 保育室の環境・外遊びの場所
認可保育所であれば防災基準や面積基準は規定に従っているはずです。
コロナ禍で、保育室に入ったりすることはできない園も多いとは思いますが、清潔感があるか、室温や換気が適切に保たれている環境かチェックしてみましょう。
お昼寝用のお布団やコットなどを見せてもらえると、準備するものとかも想像しやすくなります。
園庭の広さや遊具、園庭のない園であるならばどこの公園に散歩に行ったりしているのかを知っておくと入園後のわが子の過ごし方の様子もよりイメージしやすくなります。

後日、お散歩がてら公園に遊びにいって様子をみてみると保育士や園児の様子がよくわかりますよ!
6 延長・保育時間
実際に仕事が始まると、仕事の都合や電車のトラブル等で予定したお迎え時間に行けないという事態も発生します。保育時間や延長時間に関しては下記を参考に確認しておきたいところです。
何時からが延長か?
いくらの延長料金が発生するのか?
延長を当日になって急に利用することは可能なのか?
補食は何時から提供され、いくらかかるのか?
土曜保育をお願いすることはできるのか?
7 緊急時の対応と周囲の環境の安全性
万が一、実際に災害が発生した際、園と保護者の情報の共有がスムーズにいくシステムが構築されているのか、避難場所や保護者がお迎えに行けなくなってしまった際に祖父母や近所の人が子どもを引き取るルールなどしっかり決められているかチェックしておきましょう。
また、「保育園の立地や環境が子供にとって安全か」をチェックしておきたいところです。周囲に大きな道路があると通勤の利便はいいのですが、交通量の多さは子供にとって危険になることもあります。
加えて、近年は保育園の園児の声で近隣住民との騒音トラブルが急増しています。園に近隣住民が怒鳴り込みに来るなどのトラブルもあり、子供を預ける親の立場としては、見過ごせない問題です。近隣から苦情がくるために夏の暑い時期に水遊びが外でできなくなってしまった・・なども現実問題としてあり得ます。
見学時に知ることは難しいですが、保育園が地域と連携できているかも合わせて感じとっておきましょう。
8 食事の内容、衛生状態、アレルギー対応について
献立表を参考に、どのような給食が提供されているのかを教えてもらってください。離乳食の進め方が家庭の方針と合っているかも確認しておきたいところです。
アレルギーがあるのであれば、アレルギー対応をしているのか、またどのように徹底して提供されているのかは重要な項目ですね。
また、見学時に子供が喜んで食事の用意をしているようであれば、安心できます。給食室は衛生上の観点から見学できないことが多いのですが、おやつや給食時の保育士の様子を見て、「食べ物を衛生的に扱っているか」もしっかりチェックしてください。
9 登降園時の交通手段
送迎時に車を利用したいのであればあらかじめ、駐車場の台数や利用方法を確認しておきましょう。雨の日は車での送迎が増え、駐車場待ちで延長料金が発生してしまうということも想定されます。
駐車場がない園で、ちょっとの間だからと路上駐車をしたりすると近隣とのトラブルになりやすく、園にも迷惑をかけてしまうことになります。
また、ベビーカーや自転車を利用する方は、保育園に預けることが可能かどうか知っておくと復職してからの送迎時の行動と時間を具体的に把握しやすくなります。
10 登園時の持ち物
毎日の持ち物も確認しておきましょう。出勤時はただでも慌ただしいもの。なるべく荷物は少ない方がよいですよね。使用済み紙オムツの持ち帰りやの有無やシーツなどの有無は知っておくと安心です。園が業者と提携してオムツを準備してくれるサービスなどもあるので荷物を減らしたい方は確認してみるといいですね。
また入園前や発表会の前などに手作りをするようなものがあるのかも、忙しいママには保育園選びの重要なポイントになると思いますのでチェックしておきましょう。
まとめ
一通り説明と見学が終わったら、保育園を利用するにあたって気にかかっていることを質問して、疑問点を解消しましょう。あらかじめ、保育園のHPなどを確認してのっているところは、質問を省いていけるといいですね。
この他にも興味があれば、園で取り入れている外部からのプログラム(英語や体操教室等)があるのか、ICT化はどれくらい取り入れられているのか、写真販売の有無など聞いてみるとより詳しくそれぞれの園のサービス的なところがみえてきますよね。
いくつかの保育園を見学すると、家庭に合う保育園のイメージがつくと思います。人気があるからとかではなく、数か月後に我が子が楽しんで過ごしている様子が想像できる園を自分の目で見つけましょう。入園後、後悔することなく「預けてよかった」と思える保育園に出会えるとよいですね。
認可保育園への入園申し込みの流れについてはこちらの記事をご覧ください。