ここ10年ほど「自己肯定感」という言葉はよく聞かれるようになり、子育てにおいても「自己肯定感を育むことの大切さ」を教えてくれる書籍や講座などがたくさん出回っていますよね。
理由は「自己肯定感」は、その後の「しつけ」「学習」につながる大切な力だからです。
こんにちは。子育て支援員のさくらこです。私も子育て中ですので沢山、自己肯定感の育て方について学び、自分自身の子育てに取り入れ実践してきました。
しかし、「子どもの自己肯定感を育てましょう」という言葉になんだかモヤっとした思い・・なぜなら私は「自分自身の自己肯定感はどうか」と考えた時、決して高くない、むしろ低いのではないかと感じていたからです。
お子さんの自己肯定感を高めたい
親自身の自己肯定感が低いと感じている
そんな方にむけて、私が行った自己肯定感の高め方についてご紹介します。
結論からいうと子どもの自己肯定感をあげるためには自分の自己肯定感をあげることが先だったことを学びました。
自己肯定感って何だろう
自己肯定感とは自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定する感覚」のことです。他者と比較することなく、自分自身が「今の自分」を認め尊重することで生まれる感覚であり、物事を前に進めるための原動力となります。
でも私、これといった特技もないし取り柄もないのよね・・
私も以前はそのように感じていましたが、自己肯定感とは何かができることではない
のだと知りました。
自己肯定感とは、自分のありのままを認めてあげるということ。
- 私は必要な存在
- 私は大切な人間
- 私はこのままで十分存在している価値がある
- 私は私でいいんだ
このような感覚がしっかり育っていると他人に振り回されることが少なくなり、自分の人生の舵取りをしっかり自分でしていけるようになり、子供たちがのびのびと、それぞれの才能を発揮し生きられるというのです。
親の自己肯定感は子どもに影響する？
自分自身の自己肯定感が高くないのに、子どもの自己肯定感を育てることが
できるのでしょうか？
お子さんの自己肯定感を育ててあげたい・・活き活きと輝いているお子さんの笑顔を見たいと思うのは親の願いですよね。
私たち親世代が育ったころはまだ「自己肯定感」という言葉はなく、学歴競争、偏差値競争に価値観が大きくおかれていました。
また、いじめや校内暴力などで自己肯定感を育てられるような雰囲気でもなく、「この年齢なんだから○○ができて当然」という前提で勉強やしつけはなされていました。
このような背景で育った親の多くが自己肯定感が低いのが現状です。親の自己肯定感は子どもに連鎖すると言われています。
なぜならば自己肯定感の低い親は、不安やストレスを抱えながら子どもに接することが多いため、その親のもとで育った子どもも不安やストレスを感じやすくなるのです。特に、幼児期や学童期の子どもは、親の影響を強く受けやすいものです。
自己肯定感が低い親ってどんな特徴があるのかな？
では具体的に子どもの自己肯定感を下げてしまうような親はどのような関わりかたをしているのでしょうか。お子さんへの声かけから、自分の自己肯定感はどうか気づくことができます。
叱ってばかりいる
「まだ〇〇できないの？」「早くしなさい！」「何度同じこと言ったらわかるの！？」など、子どもを叱ってばかりいるママは要注意です。親が否定的な言葉をかけ続けると、「私はだめな人間なんだ」と、子どもは自分に自信がもてなくなります。一方、ママ自身も子どもを叱っているようで自分を責めてもいるのです。
過干渉、口出しが多い
失敗を回避するために、「そんなやり方ではだめだよ」「こっちの方が損をしないよ」などのアドバイスをしていませんか？
失敗への不安や恐れから親が子どもに手をかけすぎると、子どもは「自分は親に信じてもらえない」と考えるようになってしまいます。また親が子どもをコントロールしようとすることで、子どもの○○してみたい！という意欲が低下して、指示待ち人間になってしまうのです。親自身が、「子どもが失敗した時でも大丈夫な自分」というのが信じられないのです。
子どもへの期待が大きい
子どもは、大好きな親の期待に応えたいと思っています。しかし、親の期待が大きすぎる場合、どんなに頑張っても報われないと感じ始め、できない自分を責めるようになったり、罪悪感をもったりしてしまうようです。反対に親も子どもや周囲の期待に沿えない自分に罪悪感を持ってしまいがちです。
条件つきで子どもを褒める
「100点とってすごいね」「一番ですごいね」という条件つきのほめ方も子どもの自己肯定感を下げることになります、「〇〇ができるからすごい」という根拠のある自信は、〇〇ができなくなったとたんに消えてしまいます。親自身も○○ができない自分は認めることができないのです。
大人になってからも自己肯定感って高めることできるの？
親の自己肯定感が低くても正しい知識を学び、実践することはできます。しかし、自分を否定しながら子供を褒める・認めるというのは本質的ではありません。表面的な言葉は子どもにも伝わるのです。では自己肯定感が低い親はどのようにして高めていけばよいのでしょうか？
境界線をひく
子育てをしているといろいろな情報が入ってきますよね。そんな時に情報に振り回されない姿勢でいることも大切です。昔からいう「他所（よそ）は他所（よそ）」です。自分のお子さんを一番よく知っているのは毎日一緒に過ごしている親ですよね。世間では良いといわれる情報でも、その子にとって正解かもしれませんが我が子には正解かかどうかは親だからこそわかるものです。「家（うち）は家（うち）」「他所（よそ）は他所（よそ）」と境界線を引いて、親の感覚を大事にすることを選択しましょう。
自分のことを認めてくれる人を一人は持つ
自分のことを認めてくれる人が一人いると心強いですよね。夫、両親、ママ友、カウンセラー、子育て相談員、ネット上でのつながりなどどこかしらには、自分を認めてくれる存在がいることに気がついてください。他人から誉め言葉のシャワーをあびてみると自分では当たり前すぎていたことがすごい価値あることだったりするものです。
自分で自分を褒める練習
自分で自分を褒めることができるようになることはとても大切です。普段の自分の頑張りを一番よく知っているのは自分です。「毎日、子育て頑張ってるね」などと自分で自分の頑張りを認めてあげることを習慣にしましょう。自分は褒めるようなことなんてないと思われる方はリフレーミングという方法をおススメします。物事を見る枠組み（フレーム）を変えて、違う視点で捉え、ポジティブに解釈できる状態になることです。
例えば「傷つきやすい人」であれば「優しい人」にチェンジするのです。傷つきやすいからこそ人に優しくできますよね？
- 挑戦意欲がない→慎重派
- 子育てに悩んでいる→悩んでいるということは、真剣であるということ
- 子どもに怒ってしまう→それだけ子育てを頑張っているということ
- 子育てブログを読む→ 学ぼうとする姿、それだけで素晴らしい
毎日習慣化することで脳の回路が「自分を否定する」回路から「自分を褒める」回路に切りかわっていくのです。
私も毎日、意識的にノートに書き出したりして回路を変更してきました。
今ではだいぶかわったと思います。自分が変わると子どもへの接し方も
自然とかわってきました。
まとめ
子どもの自己肯定感の高低は、親の言動にかかっているのです。親の自己肯定感が上がれば、自然と子どもへの言葉がけや態度は変化し、子どもの自己肯定感をあげることに繋がります。
あるがままの自分を理解し、受け容れること。良い面も悪い面も、すべてを内包しているのが人というものですよね。自分のことをポジティブに捉えることが「肯定」ではありません。そのまま、ありのまま、事実のまま、自己を理解し受け容れることを自己肯定というのです。何かができた自分でなくてよいのです。
毎日、子どもに優しくいようと努力している自分、栄養のあるものを作ってあげようとしている自分。たくさん認めてあげる習慣をつけて、自分にある沢山の愛に気がつくことが幸せな親子関係が築き続けるのです。
