子育ての経験を活かして働きたいと思い、子育て支援員研修の受講を考えている方が増えています。しかし、実際のイメージが今一つつかないと感じていらっしゃるかたも多いのはないでしょうか。
働く前に、保育士との仕事の違いや、やりがいや大変なこと、待遇などイメージしておくことで、実際に働き出してから「こんなはずではなかった」ということが防げます。
こんにちは、子育て支援員のさくらこです。子育て支援員というお仕事にご興味のある方にお役にたつ情報をご紹介しています。
本記事では保育所で働く子育て支援員についてご紹介します。
✔子育て支援員とはどういう人のこと？ ✔子育て支援員と保育士の違いは何？
✔子育て支援員の待遇は？
✔子育て支援員のやりがいや働き方は？
子育て支援員に求められていることを理解することで、自分らしく働けそうな職場を見極めていきましょう！
子育て支援員とはどういう人？
子育て支援員とは、保育人材不足の解消を目的として2015年に子ども・子育て支援新制度によって設置された新しい資格です。
国で定めた研修を受講することで、保育園、放課後児童クラブ、養護施設といった子育て支援の事業に必要な知識や技術を身につけたと認められたことになります。
厚生労働省の「子育て支援員」研修についての資料では下記のように定義されています。
証書」（以下「修了証書」という。）の交付を受けたことにより、子育て支援員とし
て保育や子育て支援分野の各事業等に従事する上で必要な知識や技術等を
修得したと認められる者
○ 研修内容は各事業等に共通する「基本研修」と特性に応じた専門的内容を
学ぶ「専門研修」により構成され、質の確保を図る。
○ 研修修了者を「子育て支援員」として研修の実施主体が認定。全国で通用。
子育て支援員になるための資格の取得の流れについては、こちらの記事も合わせてお読みください。
保育士と何が違うの？
保育士との主な違いは、国家資格である保育士資格を取得しているかどうかです。
保育士として働くためには、保育士資格を取得している必要があります。一方、子育て支援員の資格は地方自治体が主体となって交付する民間資格になります。保育士が行う業務をすべて担えるわけではありません。
子育て支援員として働く場所は様々ですが、保育所で働く場合、子育て支援員の主な仕事は
・子どもの排せつ物の処理
・食事の補助
・寝かしつけや午睡中の見守り
・外遊び中の子どもの監督
・玩具の消毒や片付け
・園内の環境整備
など保育の補助業務が主になります。
子育て支援員が保育園のクラス担任になることができないことは代表的な保育士との業務内容の違いです。また「年間計画」や「週案」などの保育書類作成の有無も大きな違いの一つです。
サポート業務がメインになりますが、子どもの命を預かるという面では、みんな同じです。プロとしてサポート業務に徹して動いている人を見ると本当に尊敬しかないです。
子育て支援員の働く場所は保育所だけではなく、学童保育や子育て広場などがあります。こちらの記事も参考になさってくださいね。
子育て支援員の待遇
保育園で働く子育て支援員の給料や待遇についてみていきましょう。子育て支援員の資格は国が定めた子どもに関わる仕事に関する資格なので、履歴書に記入することができます。
資格を持っていることによって無資格者より時給が100円程度上乗せされたりといった園もあるようです。
子育て支援員として働くときの待遇は、パートやアルバイトといった非常勤の雇用形態が基本となることが多いようです。正社員として働く場合には、毎月決まった月給を稼ぐことができますが、保育補助はパートなのでお給料は時給の計算となります。
非常勤は時間が短かったり、週に2，3日だけのお仕事など、勤務形態は人それぞれです。扶養内で働くママたちには働きやすい職種ではないでしょうか。
残業手当などは、残業をすれば保育補助でも支給されますが、保育補助の多くはシフト勤務をしているため、自分のシフトが終わることには次のシフトの人が出勤することになります。そのため、ほとんど残業は発生しません。
2016年4月より保育士の配置基準が緩和されたことから、朝の受け入れ時間と夕方の延長保育の時間では2人の保育士さんのうち1人を子育て支援員が担えるようになりました。
このような配置基準の緩和により、早番・遅番の時間帯では重宝される資格でもあります。早番・遅番の時間帯だと別途、時給に500円プラスされたりする園もあります。
保育所で働く子育て支援員のやりがい・大変なこと
子育て支援員として働いているママたちに次の質問をしてみました。
「どんな時にやりがいを感じましたか？」
「どんな時に大変だなって感じましたか？」
やりがい
- 子どもの成長を感じたとき
- 保護者の方に感謝されたとき
- 保護者の方がお家で○○先生のお話をしてくれたと聞いたとき
- 保育士のサポートを臨機応変に対応することで頼ってもらえたとき
- 保育経験を積むことができ、自信をもって対応できたとき
- 子育ての経験を仕事にそのまま生かせたとき
大変なこと
- 子どもとの関わりより、環境整備が多くなってしまう時がある
- 雇用が安定しない
- 同じように子どもの命を預かっているのに待遇が低い、ボーナスがでない
- 保育士が新人だった場合、コミュニケーションがとれないとき
- 保育士の人手不足で業務量が多くなってしまったとき
保育補助以外での保育園での働き方
保育園での子育て支援員の働き方としては、保育補助だけではありません。保育園では、人手が不足した場合など事務員さんも保育補助として活躍することも珍しくありません。
事務のお仕事が得意で、資格所有者として保育の補助もできたらありがたい存在です。事務のお仕事も気になるという方は、下の別記事も是非、参考になさってください。
まとめ
今回は保育所での子育て支援員の活躍のしかたと保育士との違い、仕事のやりがいや大変なことを紹介しました。
保育士さんほど子供と密接に関わることは出来ませんが、保育士さんの近くで子供たちを見守りながら様々な業務を体験することが出来ます。
しかし、一定数の保育士が既に在籍している園では、掃除や片付けなどの雑用がメインで子供とほとんど関わる機会がない場合もあります。
一方で、保育士が足りてない保育園では園児との関わりだけでなく保護者への対応など、保育士同様のスキルを求められるケースもあります。
子育て支援員として働く場所を選ぶ時には、園ではどのような働き方を求められているのかあらかじめ確認しておくことで「こんなはずではなかった・・」というリスクを減らすことができます。
