子育て支援員は、自治体で定められた研修(「基本研修」及び「専門研修」)を修了することで取得できます。資格を取得することで、保育や子育て支援分野の事業に従事する上で必要な知識や技能等を修得したと認められます。
こんにちは。子育て支援員のさくらこです。このサイトでは子育て支援員に関する情報をお届けします。
「子育て支援員」として無事、保育補助として働き始めて慣れてくると「保育士資格」を取得しようと考える人も少なくありません。
なぜならば、保育士資格がないと任せてもらえない仕事があったり、正社員としての募集は少ないからです。
慣れてきたのでもう少し、仕事の幅を広げてみたいな
こんなあなたに向けて、保育士へのキャリアアップについてご紹介します。
保育士と子育て支援員は、責任も待遇も違う
今保育所で子育て支援員が就業した場合、保育補助としての仕事を任されます。
あくまでも「補助」なので保育士との仕事の幅に違いがあります。
まずは保育士の仕事をご紹介します。
- クラス担任業務
- 保育計画、指導計画などの考案、作成
- 保護者との懇談など継続的な子育て支援
- 行事の企画
- 児童表の作成
一方、子育て支援員は主に、保育士のサポート業務や園の環境整備などを多く担うことが多いでしょう。
子育て支援員のお仕事にに関しては参考記事をご覧になって下さい。
子育て支援員の待遇ですが、実業務が保育補助であるということもあり、保育士と比べて子育て支援員の給与は決して高くはありません。働き方も、正職員ではなくアルバイトやパートが多いのが現状です。
しかし、子育て支援員として働いている人は、子育て中やもともとは専業主婦だという方が多く、アルバイトやパートで、自分に合った時間で働けるというのは一つの「メリット」だと、とらえている人も多いでしょう。
いきないり保育士をして働くより、保育補助として少しずつ実務経験を積んでいけることもメリットですよね！個人的には保育補助を経験した保育士さんは周りへの気配りがさらにできている気がします。
しかし、働いていくうちに
- 自分自身の子育てが落ち着いてきたので、保育士として子どもにかかわりたい
- 保育のことをもっと勉強して、キャリアアップしたい
このようにさらに自分自身の仕事をステップアップさせていきたいと思う人も多いでしょう。
次からは保育士へのキャリアップ方法をご紹介します。
保育士へのキャリアアップ方法は２つ
保育士になるためには、保育士資格が必須です。
保育士資格を取得する方法は、大きく分けて2種類あります。
- 「保育士養成施設」を卒業する
- 「保育士試験」に合格する
1つ目は厚生労働大臣指定の「保育士を養成する学校その他の施設」に入学し、必要な科目を履修して卒業することで、自動的に保育士資格を取得する方法です。
2つ目は、国家試験である保育士試験に合格をして取得する方法です。一定の受験資格を満たした人が筆記試験と実技試験にパスすると取得できます。
年2回実施されますが、合格率は近年やや上がったとはいえ、20％程度とかなり狭き門だと言えます。
しかし、子育てが落ち着いたあとに保育士試験にチャレンジをして保育士資格を取得する30代～50代の主婦も少なくありません。
それぞれのメリットとデメリットをみてみましょう！
保育士養成校（専門学校・短大・大学）で取得するメリットとデメリット
保育士養成施設に通学して保育士資格を取るメリット
・卒業と同時に、保育士資格と幼稚園教諭の資格を取得できる。
・授業に組み込まれたカリキュラムで実習にいったりなど実践を学ぶことができる
保育士養成施設に通学して保育士資格を取るデメリット
・2～4年間、学校に通学する時間が必要
・費用の負担が大きい
保育士試験を受験して取得するメリット・デメリット
保育士試験を受験して保育士資格を取るメリット
・通学の時間が不要
・働きながらでも自分のペースで勉強ができる
・学校に通うよりも費用の負担が少ない
保育士試験を受験して保育士資格を取るデメリット
・科目数が多いので1度で合格できるとは限らない
・実技などの練習も独学
国家試験と聞くと難しそうなイメージがあるけれども、どんな科目がるの？
次は保育士試験の内容について解説していきますね！
国家資格の保育士試験とは
保育士試験は、筆記試験と実技試験があります。
まずは筆記試験を受け、合格後に実技試験を受けることになります。両方、合格することで国家資格である保育士資格が取得できます。
子育て支援員の資格は、保育士試験に優遇措置はなし
保育士資格を取得したいと考えた場合、子育て支援員の資格が役立つかというのは気になりますよね。
結論から言うと、残念なことに、保育士資格取得に関して子育て支援員の資格が直接、役立つということはありません。試験の一部免除などの優遇制度はないのです。
保育士試験の筆記試験内容
保育士試験の筆記試験は、以下の8教科9科目と広範囲です。
筆記試験は全てマークシート形式での回答となります。筆記試験は全部で9科目ありますが、一度に全部合格する必要はないとされています。
合格科目は3年間有効で、1科目だけでも合格した場合は、「一部科目合格通知書」が届きます。
年に2回試験が受けられて、合格科目は3年間有効なので、3年間で6回試験を受けて、その中で9科目合格していけば良いことになります。
筆記試験にすべて合格すると、二次試験である実技試験に進むことができます。
・教育原理及び社会的養護
・子ども家庭福祉
・社会福祉
・保育の心理学
・子どもの保健
・子どもの食と栄養
・保育実習理論
筆記試験の合格基準は、100点満点中60点以上が合格点です。
筆記試験内容のうち、「教育原理」「社会的教養」は2科目で1セット扱いです。それぞれで、50点満点中、30点以上の得点が必要となります。
すごい科目数ね・・やっぱり学校に通わないと資格の取得は無理なのかしら。仕事に家事に学校への通学は正直、厳しいな・・
大丈夫！学校に通わずに資格を取得している人はいっぱいいます。後ほど紹介しますので最後まで読んでくださいね。
保育士試験の実技試験とは
筆記試験に合格した受験者のみ、実技試験が受けられます。
実技試験では以下の3分野から、得意な2分野を選択して受験します。実技試験は出願時に分野を選択する必要があり、後から変更ができないので注意してくださいね。
②造形に関する技術
③言語に関する技術
厚生労働省が公表している保育士試験の合格率は、20％をきっていますが、年に2回チャンスがあるので働きながら勉強をして何度も受けている人は私の周りにも多いですよ。保育園で既に働いている人は、会社からの資格取得の補助があるところもあるので
確認してみてくださいね。
保育士試験に同格するための勉強方法
資格試験の勉強方法としては、独学・通学講座・通信講座の3つの方法があります。
それぞれどんな特徴があるのかみていきましょう。
１．独学
独学は自分で参考書などを購入して、一人で勉強することです。
独学で学ぶことのメリットは、費用が安いことです。
市販されているテキストを自分で購入するだけなので、基本的にテキスト代しか費用がかかりません。
思いたったらすぐに勉強を始められるのもメリットです。
しかし、独学での学習は、受験日までの勉強計画を自分で立てて進めることが好きな人には向いている勉強方法です。
２、通学講座に通う
通学講座での学習は、独学とは違い、合格までの勉強計画を立ててくれたり、わからないことがあれば質問できます。
そのため、スケジュール管理に自信がない方や知識がなくはじめて学習する方にはぴったりな学習法といます。
ただ、好きな時間に自分のペースで学習できない、通学に時間がかかる、高額な学習費用がかかるなど、家事や育児、仕事が忙しい方には向いていないでしょう。
３、通信講座で勉強する
独学は自分で使用するテキストを見極め、何冊か購入しなくてはなりませんが、通信講座は保育士試験合格にポイントがしぼられたテキストやDVDなどの教材がすべて自宅に届くので、独学とは違い、カリキュラムに沿って学習するだけで試験合格に必要な知識を身につけることができます。
これから保育士試験にチャレンジしようと考えている方には最適な学習方法と言えるでしょう。
しかし、独学と同じく通信講座は、時間に拘束がない分、自由ではありますが覚悟は必要です。
テキストの冊数も科目分あります。
だからこそ、どの通信講座を選択するかは大切です。
サポート体制が整っていることや、受講期間が長く設定されているものを選びましょう。
そしてどの通信講座を選択するかの判断基準の一つにしたいのが「現場がイメージできるか」ということです。既に子育て支援員として保育現場で働いている人は、テキストに書かれている内容も理解がしやすいでしょう。
しかし保育現場が未経験である場合、たとえ保育士試験に無事に合格してもその知恵を活かすことができません。ですので、保育現場の「事例」を通してイメージしながら学習して記憶が積み上げるスタイルが圧倒的におススメです。
学んだ知識を活用するためにも、保育現場をイメージして学ぶことはとても大切です！
子育て支援員としての経験を保育士試験に活かせる人の特徴
先にもご紹介しましたように保育士試験を受験するにあたり、子育て支援員の資格優遇制度はありません。
しかし、「子育て支援員研修」では保育士試験に出題される内容のポイントをすでに学んでいます。全くの初心者状態から始めるより、知っている言葉や内容も多く勉強をすすめやすいのではないでしょうか。
子育て支援員の研修で学んだことをしっかり頭にいれて、普段の保育業務に意識的に関わり続けている人は保育士試験にも大いに子育て支援員としての経験を活かすことができるでしょう。また、自分が尊敬できる保育士がそばにいれば、そこからたくさん学べることも多いですよね。
ですから、優遇制度がないことなどにがっかりせず「すでに学んだこと」や「今、学べている環境」の恩恵を是非、活かしてくださいね。
まとめ
子育て支援員として働いている方には保育士試験へ挑戦を是非おススメしたいです。
任される仕事の幅はグンと広がりますし、資格を取得することで資格手当も支給され、正社員として働くことができるようになればお給料もアップします。
今すぐに目指さないとしても、いつかは資格を取得すると思っておくことで普段の仕事への姿勢が前向きになり良い方向に進んでいくようになりますよ。
