子育て支援員研修の4つのコース、何が学べるの?時間は? 

共働き世帯が増加している近年では、地域子育て支援拠点等の事業や家庭的な養育環境などのニーズはいっそう高まっています。保育士不足といわれる中、子育て支援員とは子ども・子育て分野の新たな担い手にあたります。

子育て支援員研修では、保育所、放課後児童クラブや乳児院、児童養護施設、家庭的保育、小規模保育園などさまざまな職場で働くことを目的とした研修を受けることができます。

さくらこ
さくらこ

こんにちは。子育て支援員のさくらこです。

この記事でわかること
・子育て支援員資格を取得後に活躍できる職場
・子育て支援員研修のコース内容
・子育て支援員研修各コースで学べる内容

子育て支援員の働く場所と仕事内容

子育て支援員研修を受講するにあたって、まずどのような場所で働きたいのかを考える必要がありますのでご紹介します。

保育所
保育補助として保育士のサポートを行う

放課後児童クラブ(学童保育)
学童保育士(学童児童支援員)のサポートを行う

乳児院や児童養護施設
虐待を受けた子どもに対する補助的支援を行う

小規模保育園施設
特定の時間の預かり業務を行う

家庭的保育事業所
特定の時間の預かり業務を行う

一時預かり
特定の時間の預かり業務を行う

利用者支援事業及び地域子育て支援拠点
子育て相談への対応や子育て情報の提供を行う

ファミリー・サポート・センター
保育施設までの送迎や子どもの預かり業務などを行う

障害児支援所
児童指導員のサポートを行う

子育て支援研修で学べること

子育て支援員として先述した職務につくためには、国が定める子育て支援員の基本研修と専門研修を受講する必要があります​​。
研修は都道府県や市町村が、もしくは都道府県知事や市町村長指定の研修事業者が実施します。
子育て支援員は補助的業務が中心とはいえ、各施設や事業の理解、子育てに関する高い知識を備えている必要があります。

さくらこ
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子育て支援員研修の内容は要点がしっかりまとまっていて、とても濃い内容でした。講師の先生方の貴重なエピソードでより臨場感があり毎回、あっという間の研修時間でした。

子育て支援員研修には4つのコースがある

子育て支援員の専門研修は4つのコースがある研修は、働く場所に応じて以下の4つのコースに分かれています。自分がどのような場所で働きたいのかを決めたら、どのコースを受講すればよいかがわかります。

①地域保育コース
 小規模保育、家庭的保育(保育ママ)、一時預かりなどで働きたい人向け

②地域子育て支援コース
 地域の子育て支援拠点(公共施設等の身近な場所)や子育てひろばや子供家庭支援センターで働きたい方 向け

③放課後児童コース
 学童で働きたい人向け

④社会的養護コース
 乳児院、児童養護施設などで働きたい人向け

子育て支援員研修の基本研修内容

基本研修の内容は以下のとおりです。コースを問わず、研修を受講するすべての人が共通して受講します。基本研修では、専門研修で学ぶ各事業の前提段階となります。

子育て支援員の役割や子どもへの関わり方、最低限必要な知識・原理・技術・倫理を8時間・8科目で学びます。

基本研修は全コース共通の内容で受講が必須となりますが、保育士・社会福祉士などの資格所持者は基本研修を免除することができます。

  • 子供・子育て家庭の現状(60分講義)
    内容:子供・子育て家庭に対する理解
  • 子供家庭福祉(60分講義)
    内容:子育て支援制度の理解
  • 子供の発達(60分講義)
    内容:子供・子育て家庭に対する理解
  • 保育の原理(60分講義)
    内容:子育て支援を行うための援助原理の理解
  • 対人援助の価値と倫理(60分講義)
    内容:子育て支援を行うための援助原理の理解
  • 児童虐待と社会的養護(60分講義)
    内容:子育て支援を行うための援助原理の理解
  • 子供の障害(60分講義)
    内容:子育て支援を行うための援助原理の理解
  • 総合演習(60分演習)
    内容:履修した内容についての振り返り
さくらこ
さくらこ

総合演習でのグループ討議は、他の受講者さんと一つの案件に対していろいろな意見を出し合うことで解決策の視点を広げていく練習になりました。
基本研修が終わったら簡単な確認テストがあるのでしっかり勉強しておきましょう!

子育て支援員研修の専門研修内容

専門研修のコースは以下の4つです。専門研修は選択するコースによって学習内容や所要時間が異なります。

地域保育コース(共通 12科目15~15.5時間)

共通科目では乳幼児の発達や心肺蘇生法、安全確保やリスクマネジメントなどを学びます。さらに希望に応じて、地域型保育、一時預かり事業、ファミリー・サポート・センターから選択し、それぞれの事業概要や保護者への対応などを学びます。

地域型保育(6科目6~6.5時間+実習2日以上)
一時預かり事業(6科目6~6.5時間+2日以上)
ファミリー・サポート・センター(4科目6.5時間)

さくらこ
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心肺蘇生法はすでに資格をや認定を持っている人も必ず受講が必要となっています

地域子育て支援コース

こちらのコースは3つの事業から希望するものを選択します。

利用者支援事業(基本型)(9科目16時間 +1日実習)
相談支援や地域連携事業である特性に基づき、支援員に必要な姿勢や倫理などを学びます。

利用者支援事業(特定型)(5科目5.5時間)
保育に特化した利用支援を行うため、保育資源の把握などを学びます。

地域子育て支援拠点事業(6科目6時間)
利用者の身近な立場から寄り添った支援を行う特性を考慮し、利用者理解や地域資源の連携づくりなどを学びます。

さくらこ
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基本型は区市町村が認めた事業や業務に1年以上の実務経験が必須で、勤務先での「実務経験証明書」の提出が必要です。私はこちらのコースを受講する際に園長先生に書いて頂きました。

放課後児童コース(6科目9時間)

放課後児童クラブ(学童保育)事業の理解、児童期(6〜12歳)を理解するための基礎知識、安全安心への対応などを学びます。

放課後児童クラブの補助員は、基本的に放課後児童支援員の業務全般を担っていくという考え方をもとに、新たな子ども観や現代の子育て環境の変化などを学びます。

社会的養護コース(9科目11時間)

社会的養護コースは、保護者のいない児童や保護者に監護させることが適当でない児童に対し、社会的養護や適切な身の回りのお世話をする支援者を目指した内容になっています。

「社会的養護の入口」として、虐待を受けた児童のような社会的養護を必要とする子どもに対する理解など、社会的養護の基本的理解や支援技術などを学びます。

参照:厚生労働省 「子育て支援員」研修について

まとめ

子育て支援員は、保育士資格が無くても保育の現場に立つことのできる仕事です。共働き世帯の増加によりますます保育の需要が高まり保育士の人手不足が深刻な問題となっている現在、子育て支援員が活躍できる場所も広がっています。
補助的な仕事がメインではありますが、子供の命と成長に向き合う責任を背負う仕事でもあります。
まずは研修内容で学んだことをしっかり意識して仕事ができるようにしていきましょう。

テキストはとてもわかりやすくまとまっており、振り返りたいと思った時に活用しやすいです。提出課題とレポートの書き方はこちらの記事を参考になさってください。

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