保育補助で働きたい人は注意!子育て支援員研修を修了したのに保育園で働けない?

子育て経験を活かすお仕事はいろいろありますが、保育園で子どもたちと関わる仕事をしてみたいと思う人は多いものです。

保育士として働くには保育士資格が必要ですが、保育士をサポートする保育補助は無資格で働くことが可能で、パートやアルバイトで働きたい主婦に人気の仕事です。

でもこんな不安はありませんか?

子育てママ①
子育てママ

自分の子育て経験しかないのに、仕事として活かしていくことができるのか心配・・

本記事では、保育園で働いてみたいけれども、無資格だし、知識もないから、飛び込んでいくことを躊躇してしまっているあなたにむけて、おすすめしたい資格と資格を取得する時の注意点を解説します。

さくらこ
さくらこ

子育て支援員のさくらこです。求人サイトなどに保育補助募集と記載している場合は、 「無資格者歓迎! 」「無資格で未経験の方OK! 」 と表記していることも多いのでチェックしてみてくださいね

 

無資格者でも保育園で仕事をすることは可能

保育園で担任として働きたいといのであれば国家資格である保育士の資格は必須ですが保育園での仕事には、保育士をサポートする「保育補助」という仕事があります。

保育補助は、食事・トイレの補助やお昼寝のときの見守り、おもちゃの準備や片付け、消毒など、保育士が他の業務で手が回らないときのヘルプを担当します。

保育補助になるには資格・経験は必須ではありません。無資格・未経験でも勤務可能です。ピアノの演奏ができない方でも就業できるのです。

ただし、小さな子どもたちの成長を支えるという点においては保育士と変わらない職種でもあるので、育児や保育に関する知識は事前に学んでおくにこしたことはありません。

子育てママ①
子育てママ

保育補助についてもう少し詳しく知りたいわ

という方はこちらの記事も合わせてお読みください。

子育て支援員研修「地域保育コース」とは

無資格でもなれる保育補助ですが、先にも述べたように子どもたちの命を預かり、成長を支えるという点においては保育士と一緒です。

そこでこれから、保育補助として働いてみたいと考えている人におススメしたい研修が「子育て支援員研修」です。

「子育て支援研修」とは政府は2015年に全国共通の研修制度です。この研修を修了すすることで、保育の各現場で働くために必要な知識や技術を取得したという「子育て支援員」の認定を受けられます。

子育て支援員研修には4つのコースがあります。自分が働きたい場所に合わせて「地域保育コース」「地域子育て支援コース」「放課後児童コース」「社会的養護コース」から選択をして受講申請をします。

保育園で働くには「地域保育コース」を受講する必要があります。

さくらこ
さくらこ

選択するコースを間違えると、せっかく取得したのに保育園で働くチャンスを失っていまいますので、自分がどの施設で働きたいのかよく考えてから受講しましょう!

資格の受講の流れについてはこちらの記事も参考になさってください。

家庭的保育や小規模保育や一時預かり事業などに勤務ができる

地域保育コースは、0歳から小学校入学前の乳幼児を対象に、食事や排せつの手伝いをしたり、散歩や遊びなど保育士と同様に保育の現場を目指す方向けのコースです。

家庭的保育事業、小規模保育事業、事業所内保育事業、一時預かり保育事業、ファミリーサポートセンター事業の各5つの分野で構成されています。

地域型保育

①小規模保育事業
定員6〜19人の少人数の子供を対象に、家庭的な雰囲気のもとで、きめ細やかな保育を行います。

②家庭的保育事業
保育者の居宅やその他の場所等において、少人数(定員5人以下)を対象により家庭的な雰囲気のもとで、きめ細やかな保育を行います。

③事業所内保育事業
会社の事業所の保育施設等で、その会社の従業員の子供や地域の子供の保育を行います。

一時預かり事業

家庭において保育を受けることが一時的に困難になった子供について、保育施設等において一時的に預かり、必要な保護を行います。

ファミリーサポートセンター

子供の預かりや送迎など、子育ての支援を受けたい方(依頼会員)と、支援を行いたい方(提供会員)が地域で相互援助を行う仕組みです。提供会員になる場合は、区市町村が実施する研修を受ける必要があります。(子育て支援員研修の地域保育コースを受講することで、一部の科目が免除となります。)

 

研修を受けることで保育の知識を前もって身につけることができる

11科目(15時間程度)の共通科目に加えて、各事業ごとに必要となる専門科目によって内容が異なりますのでコースを選択する際には注意しましょう。例えば、「地域型保育」の研修を受けた方のうち、一時預かりの仕事に従事することは可能です。しかし、より専門知識を積みたいのであれば「一時預かり事業」の研修は受けることをおすすめします。

基本研修

基本研修の内容は以下のとおりです。コースを問わず、研修を受講するすべての人が共通して受講します。
(8科目 8時間(各60分)全科目共通)

子ども・子育て家庭の現状
子ども家庭福祉
子どもの発達
保育の原理
対人援助の価値と倫理
児童虐待と社会的養護
子どもの障害
総合演習

専門研修

地域保育コースの専門研修の共通科目では11科目15時間の研修を受講します。この研修では乳幼児の発達と心理・食事・保健・心肺蘇生法、安全確保やリスクマネジメントなどを学びます

さらに希望に応じて、地域型保育、一時預かり事業、ファミリー・サポート・センターから選択し、それぞれの事業概要や保護者への対応などを学びます。

地域型保育(6科目6.5時間+実習2日)
一時預かり事業(6科目6.5時間+2日)
ファミリー・サポート・センター(4科目6.5時間)
※自治体ごとに違いがありますのでお住いの自治体のHPでご確認ください

さくらこ
さくらこ

心肺蘇生法の実技以外はすべて座学になります。本来、保育に入る前に学ぶべき知識はたくさんありますが、必要な情報をぎゅっとつめたテキストと講師の方のお話で効率的に学ぶことができますよ。

実習をすることで保育の流れがわかる

基本研修と専門研修を終えると、保育所での2日間の見学実習があります。

さくらこ
さくらこ

いきなり保育現場に実習に行くことは不安に感じますよね。専門研修には「見学実習オリエンテーション」の研修科目があるので、見学ポイントや配慮事項を確認してあとは、受け入れ先の園の指示に従って行動すれば大丈夫よ!

①1日目:保育の1日目の流れを見る
実践する保育について、受入から帰宅まで1日の流れを実際に観察し、理解する。

 

②2日目:保育の記録・計画、受付等の書類や環境構成、保護者対応の実際等について学ぶ
実際の記録や計画と書類を見て、どのような記録をするのかを理解する。

講座で学んだことを、実習を通して理解していきます。1日目は見学とは書いてありますが、実際には保育士の指示に従って、一緒に保育室で子どもと関わりながら過ごすことが多いでしょう。

資格取得後のメリット

選択したコースの研修をすべて修了し、実習後のレポートを提出すると「子育て支援員研修修了証明書」が交付され、子育て支援員に認定されます。こちらの資格は全国共通のものとされていますので、どの地域にいても子育て支援員として働くことが可能です。

さくらこ
さくらこ

修了証明書はレポート提出から約1か月後くらいに郵送さてきます。

資格を取得したことで、自信がわいたのではないでしょうか。必要な事前知識をえたらあとは勇気をもって現場で経験を積んでいくのみです。

保育園によって特色がありますから、自分が働きたいと思える理念をもった保育園を探せるといいですね!

保育補助などの補助業務については無資格でも可能ではありますが、子育て支援員の認定を受けていれば多少なりとも就職に有利に働くでしょう。
何よりも、研修を受講し、実習に行き、資格を取得したことで自分自身のスキルアップにつなげることができたことは自信につながるはずです。

保育士の転職エージェントはたくさんありますが、子育て支援員として仕事を探す時には、保育士資格を取得していなくても一生懸命探してくれるアドバイザーさんがいる保育求人ラボに登録しておくのがおススメです。

子育て支援員研修に申し込む時に確認するべき点

子育て支援員研修の事業は各自治体によって計画・実施されているため、基本的には「当該自治体に居住、または在勤している」といった受講条件を満たす必要があります。また、自治体によって研修の受講料が異なる点に注意しましょう。

子育て支援員の研修受講料(例)
・東京都…原則無料(テキスト代や交通費などは受講者負担)
・大阪市…5,000〜5,500円

 

受講料だけでなく、居住地や勤務地などの条件や研修の研修コースの種類などは、自治体によって異なります。自治体のホームページなどで募集要項を確認し、子育て支援員研修事業の対象者や研修コース、受講料、研修日程などについて理解した上で受講申込を行いましょう。

 

まとめ

保育補助は、保育士資格がない場合でも働くことが可能なケースもありますが、補助といっても保育園によっては、ほとんど保育士の仕事と変わらないことも多いため、基本的には保育士と同等の知識と経験を持っていることが望ましいとされています。

子育て支援員研修はこの知識の部分を補うことができます。実技は、実際に現場に入って経験を積んでいけばよいのです。

子育ての経験を活かして保育補助として働いてみたい考えているのでしたら、子育て支援員資格の取得を考えてみることをおススメします。

 

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