子育て支援員のデメリット6選【保育補助で働く実情を子育て支援員に聞いてみた】

保育士不足の解消の観点から、新しい子育ての担い手として人気の子育て支援員。子育て支援員を積極的に育成する動きもあります。

子育て経験を活かして働きたいと考えた時に、子育支援員研修を受講することで、保育に関する基礎的な知識を学べ、資格を取得できることは大きな魅力ではないでしょうか。

しかし、子育て支援員として保育補助で働くにあたってデメリットと感じる面もあります。

この記事では、子育て支援員として働こうと思っているかたにむけて
保育園で働いている子育て支援員にインタビューをし、働き始めてから感じたデメリットについてまとめたものをご紹介します。

子育て支援員の資格を取得しようと思っているのだけれども、デメリットについてもあらかじめ知っておきたいのよね・・あまり情報がのってなくて・・

さくらこ
さくらこ

子育て支援員のさくらこです。仕事を始めるまえに、一般的なデメリットをどのように受け止めるか考えておくと前向きな気持ちで働けるといいですね!

デメリット1 業務が「補助」なので責任範囲が狭い

まず大前提として子育て支援員の仕事は、保育士をサポートをする「保育補助」です。

「保育士」とは、国家資格である保育士資格を有し、保育士の名称を用いて、専門的知識と技術をもって乳幼児の保育および保護者に対する指導を行う人のことを指します。

子育て支援員は保育士ではなく、保育補助が仕事であることを理解していないと、せっかく資格を取ったのに担任が持てるわけではなく裏方の仕事が中心になってしまうため、思っていた仕事内容と違うと感じてしまいます。

子どもに直接かかわる保育の機会が少ない

先述したように、子育て支援員はあくまでも保育士の補助的な立場としての業務となりますので、保育士の指示に従い、保育業務のサポートを行うことがメインの仕事になります。

具体的には開園前の清掃・準備、お散歩、制作活動の準備や補助、お着替え補助、おむつ交換・食事の介助、お昼寝時の寝かしつけ、等の業務を担うことが一般的です。

保育は、下準備やサポートがあってこそ成り立つのですが、子どもと直接かかわる機会がもう少し欲しいなと感じている人も多いようです。

 

さくらこ
さくらこ

保育園での働き方は園によって違うというのが実情です。保育補助なのに保育士と同じような働きを求められて不満に感じちゃう場合もあるのよ。

保育園によっても働きかたが違うのね。就職する園がどんなことを保育補助に求めているのかを確認しておいた方がいいかも!

保護者とのやり取りは保育士がメイン

子育て支援員研修では保護者への対応についても学びますが、実際は保護者対応は保育士がメインとなります。保護者会でも保育士のみの出席になることがほとんどで、保育補助が出席することはあまりないです。

保育補助として子どもに働きかけをする中で気がついたことを、保護者に直接伝えたり、成長の喜びを共有するという機会は少ないので、保護者とのやり取りを含めて、仕事をしたいと思っている人にはもの足りないと思うでしょう。

デメリット2 雇用形態はパート・アルバイトで収入が不安定

子育て支援員の資格を取得後に就職活動を始めてから、「子育て支援員」という資格だけでは正社員になれないと知り不満に感じる人も少なくありません。

正社員(常勤)になれない

保育所で「保育士資格」の所持者以外で、正社員(常勤)として採用されるのは看護師、栄養士、調理員、事務員です。

子育て支援員の需要は高まっているものの、雇用形態は一般的にパートやアルバイトといった非常勤社員としての採用になることが多く、正社員としての募集はほとんどないというのが現状です。

 

給与が時給制なので不安定

正社員として働く場合には、毎月決まった月給を稼ぐことができますが、パートやアルバイトだとお給料は時給の計算となります。

子育て支援員は無資格ではありませんが、やはり国家資格を持つ保育士と比べてお給料は高いとはいえません。時給も無資格者よりも多少、高くなる程度です。

シフト勤務の場合はほとんどで、多くシフトに入った月は収入が増え、少なければ収入が減ることになります。シフトへの入り方によって差はありますが、ボーナスもないめ、毎日、8時間働いても年収は約200万~250万円くらいです。

残業手当などは、残業をすれば保育補助でも支給されますが、保育補助の多くはシフト勤務をしているため、自分のシフトが終わることには次のシフトの人が出勤することになります。そのため、ほとんど残業は発生しません。

そうなると給与面でも大幅な給料アップにつながらない場合もあり、収入が不安定になってしまい、時間をかけて資格を取る方が効率が悪くなってしまいデメリットだと感じる人もいます。

 

さくらこ
さくらこ

非常勤は時間が短かったり、週に2,3日だけのお仕事など、勤務形態は人それぞれです。扶養内で働くママたちには働きやすい職種だと思います

そうでうね!最初からフルは不安だから、少しずつステップアップしていきたいと考えている人にもよさそうですね

 

デメリット3 常勤と非常勤では福利厚生の適用が異なる

会社の福利厚生に関しても、常勤(正社員)としての勤務ではないので、夏休みの有無や有給休暇の規定などについても非常勤職員は異なる場合があります

正社員には夏休みにという有休が支給されるけれども、非常勤職員は有休のみだったり、慶弔見舞金の金額や休暇期間に関しても正社員とは差があります。

そうかあ・・しょうがないとはいえ、いざそういう場面に遭遇した時には正社員だったらよかったと感じちゃうかもな

 

さくらこ
さくらこ

そうよね。自分が働くうえで何を一番重視したいのか決めないと、「ない」ことに不満がいきやすくなってしますかもしれないわね、

デメリット4 フリー対応や早番・遅番対応にまわされやすい

保育補助として働く子育て支援員は、担任をもつことがなくフリーとして活躍することを求められることも多いでしょう。

また、子育て支援員資格を取得しているからこそ期待される時間帯があることを知っておきましょう。

日によって入るクラスが違うために、動きに戸惑うことがある

保育補助だと担任はもたないので、フリーとして人手が足りないクラスに入ることが多いでしょう。

ある程度、保育園にも慣れている人や、柔軟に対応することが苦にならない人でであっても、それぞれのクラスの園児の特徴を把握したり、保育の流れを知っておかなければ満足いく働きがしにくくなります。

決まった流れ以外で行動するのが苦手な人やコミュニケーションが苦手な人にとっては、フリーとしてあちこちのクラスにサポートに入ったりするのは苦痛に感じてしまうでしょう。

 

さくらこ
さくらこ

最初はうまく立ち居ふるまえなくても。一生懸命、それぞれのクラスのことを把握しようと頑張ってるをを、みんなみているから心配しないでも大丈夫よ

みなし保育士として早番・遅番対応を期待される資格でもある

子育て支援員の資格の所持者は「みなし保育士」としてカウントをすることがきます。

みなし保育士というのは、厚生労働省が出した「保育所における保育士配置の特例」で決まった、保育士以外を保育士とみなすことができる制度です。

みなし保育士は、あくまで特例であって、例外的な存在で、限られた状況でしか保育士とみなすことはできません。みなし保育士になれる状況や時間帯は以下の通りです

1.0歳が4人以上いる場合は、保健師・看護師を1名みなせる。
2.朝と夕方の子供が少ない時間帯に1名みなせる。(子育て支援員等)
3.幼稚園教諭、小学校教諭、養護教諭を必要保育士数の1/3以下までみなせる。3歳以上や5歳以上の 担当推奨。
4.児童定員に対する必要保育士以上を雇用する場合は、保育士数の1/3数の以下までみなせる。(子育て支援員等。)
さくらこ
さくらこ
簡単に説明しますね!
本来は子どもが1人であろうと、保育士2名の配置が義務ですが、特例措置を適用することで、保育士を2名配置せず、子育て支援員を「みなし保育士」としてカウントすることができますよという措置なの

子どもが少ない時間帯に有資格者の保育士さんが2人配置されるのはもったいないから、子育て支援員が入ることを期待されるということね・・

さくらこ
さくらこ

どんな時間帯で働きたいかにもよるけれども、早番・遅番の時間帯は別途、手当てがつく場合がほとんどなので、これも人によってメリットになるかデメリットになるか違いますよね!

デメリット5 意見が反映されないことがある

園内の行事の計画などは基本的には行事を担当している保育士がたてますが、実際にすすめるためには保育補助も制作物を作ったり、練習に参加します。

シフト制で動く保育園ではメインの保育士がそろうタイミングで反省会など行うことが多く、非常勤の出欠は二の次になってしまいがちです。

後日、改めて個人的に聞いてくれたりすればよいのですが、配慮が足りない場合、抜かされたままになって不満につながることも多いようです。

たしかに・・一緒に頑張ったのに意見を聞いてもらえないとちょっと寂しいかも

さくらこ
さくらこ

制作や準備を請け負うことが多い保育補助だからこそ気が付くこともたくさんありますよね。反省会によばれないことを怒るのではなく、上手に気が付いたことを伝えられるといいわね

 

デメリット6 合わない保育士のサポートはストレス

保育園では、職員が同じ保育理念をもとに保育はされていますが、保育士の性格や価値観によって、サポート側に求める動きはかわってきます。

ある保育士は「もっと積極的に動いて欲しい」という動きも、他の保育士からみたら「でしゃばりすぎ」なんてお叱りをうけたなんてこともあるというのはよく聞く話です。ここら辺はどんな仕事でもそうですが、サポート業務がメインの仕事になる人には難しいところです。

 

さくらこ
さくらこ

サポートする保育士が求めるものをいち早く感じ取って動けるスーパー非常勤さんっているのよね

大変そうですが、スーパー非常勤になれたらカッコいいだろうな~

まとめ

魅力が多い子育て支援員ですが、今回の記事ではデメリットについてスポットをあて、ご紹介しました。

実際に働いてから「こんなはずじゃなかった」と気が付くこともあるでしょう。

しかし、何事にも、物事には二面姓があります。ある人にとってはデメリットである部分も、他の人にとってはメリットであることも多々あります。

デメリットだと感じることに向き合って、自分の保育力を広げていくチャンスだと捉える考え方もできます。

今後、保育士試験を目指す場合、試験合格前に事前に保育補助として勤務しておけば、実際の保育の現場のことも理解できますし、こんなときはこうするなどを勉強しておくことができます。

一番大切なことは保育補助であっても、大切なお子さんの命を預かる責任重大な仕事ではあります。保護者からみれば、全職員が大切な我が子と預ける保育園の先生なのです。

生きた保育を肌で感じながら成長していける素敵な仕事ですので、前向きにとらえて働いていけるといいですね。

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