子育てをしながら看護師として働いていると、
「このまま正社員を続けていけるかな?」
「パートに変えたほうが、子どもとの時間を作れるかな?」
「でも、収入が減るのはちょっと心配……」
と、働き方について迷うことがあるかもしれません。
看護師は資格を活かしてさまざまな働き方ができる一方で、病院やクリニック、訪問看護、介護施設、保育園など、働く場所によって勤務条件も仕事の内容も大きく変わります。
そのため、
「子育て中ならパート」
とも、
「看護師なら正社員」
とも、一概には言えません。
大切なのは、今の自分と家族の状況を考えて、
「どんな働き方なら無理なく続けられそうか」
を考えてみることではないでしょうか。
正社員かパートか、その前に考えたいこと
子育て中の女性が仕事について考えるとき、勤務時間や収入だけでなく、家庭の状況も大きく関係します。
子育て支援員として利用者支援に携わる中でも、子育てをしながら働くことについて悩む方と接する機会がありました。
仕事を探すときには、
「どんな仕事がしたいか」
だけでなく、
「子どもの生活とどう組み合わせるか」
まで考える必要があります。
たとえば、
- 子どもの送迎は誰がする?
- 子どもが熱を出したら誰が休む?
- 祖父母には頼れる?
- パートナーはどこまで協力できる?
- 保育園のお迎えに間に合う?
- 今の家計に必要な収入はいくら?
こうしたことを整理してみると、自分に必要な働き方が少しずつ見えてきます。
正社員には「収入の安定」以外にもメリットがある
正社員という働き方には、収入面だけではなく、キャリアを継続しやすいという面もあります。
たとえば、
- 収入を安定させやすい
- 看護師としてのキャリアを継続しやすい
- 福利厚生を利用できる場合がある
- 将来的な働き方を考えやすい
などです。
子どもが小さい時期は家庭との両立が大変でも、
「今は正社員を続けて、子どもが大きくなったら勤務時間を戻す」
という考え方もできます。
また、勤務先によっては、
- 時短勤務
- 夜勤回数の調整
- 院内保育
- 子育て支援制度
などが用意されている場合があります。
「正社員だから子育てと両立できない」と決めつけず、今の職場にどんな制度があるのか確認してみることも一つの方法です。
パートは「時間を調整しやすい」という魅力がある
一方、パートという働き方にもメリットがあります。
勤務日数や時間を調整できる求人であれば、
- 子どもの送迎に合わせる
- 平日のみ働く
- 週3日から始める
- 短時間勤務にする
など、自分の家庭に合わせた働き方を探せる場合があります。
特に、
「子どもが小さい間は家庭を優先したい」
「ブランクがあるので、まずは少しずつ仕事に戻りたい」
という場合には、パートが選択肢になることもあります。
ただし、
パートだから必ず休みやすいとは限りません。
職場によってはスタッフの人数が少なく、急な休みが取りにくいこともあります。
「パートだから大丈夫」と考えるのではなく、実際の職場の雰囲気や休みの取りやすさを確認することが大切です。
子どもの体調不良を「誰が対応するか」まで考える
子育てと仕事を両立するとき、避けて通れないのが子どもの体調不良です。
朝になって、
「熱がある……」
となることもあります。
そんなとき、
「誰が仕事を休むのか」
を決めておく必要があります。
たとえば、
- 自分が休む
- パートナーが休む
- 祖父母にお願いする
- 病児・病後児保育を利用する
など、家庭によって方法は違います。
ここで一つ考えておきたいのが、祖父母など家族のサポートです。
祖父母が近くに住んでいても、
「毎回お願いできる」
とは限りません。
仕事をしていたり、体調や予定があったりすることもあります。
一方で、日常的に協力してもらえる家庭なら、働き方を選ぶときの選択肢が広がることもあります。
たとえば、
「月に何回かなら夜勤もできそう」
「子どもの体調不良のときは祖父母にお願いできる」
などです。
家族のサポートは「ある・ない」だけでなく、「実際にどこまで頼れるのか」まで考えておくと安心です。
看護師は「どこで働くか」でも働きやすさが変わる
正社員かパートかを考えるとき、もう一つ忘れてはいけないのが職場の種類です。
同じ看護師でも、
- 大学病院・総合病院
- クリニック
- 訪問看護
- 介護施設
- 保育園
- 健診
など、働く場所によって条件はかなり違います。
たとえば、夜勤がある病院から、日勤中心のクリニックに転職することで、正社員を続けられる場合もあります。
反対に、
「正社員は大変だからパートにする」
と決める前に、
「勤務先を変えたら、正社員を続けられる可能性はないかな?」
と考えてみるのもいいかもしれません。
保育園看護師も「夜勤がない」だけで決めない
保育園看護師は、子育て中の看護師が考える転職先の一つです。
夜勤がないことが多く、子どもと関わる仕事でもあります。
ただ、保育園では病院とは違う働き方になります。
看護師の配置人数や仕事内容、保育士との役割分担などは園によって違います。
そのため、
- 看護師は何人いる?
- 一人で対応する時間はある?
- 保育業務にはどの程度入る?
- 保育士との役割分担は?
- 困ったときに誰に相談できる?
などを確認しておきたいところです。
「子どもが好きだから保育園看護師」という選び方ももちろんありますが、
「夜勤がないから」という理由だけで決めないことも大切です。
介護施設も職場によって働き方が違う
介護施設で働く看護師もいます。
介護施設では、看護師だけでなく介護職など、さまざまな職種と連携しながら利用者を支えることになります。
そのため、
「看護師同士で相談しながら働きたい」
という人と、
「少人数で他職種と協力しながら働くほうが合っている」
という人では、感じ方が違うかもしれません。
また、介護施設といっても、
- 特別養護老人ホーム
- 介護老人保健施設
- 有料老人ホーム
- デイサービス
など、施設によって仕事内容や勤務体制が異なります。
こちらも「介護施設だから働きやすい」と決めるのではなく、一つひとつの職場の条件を見ることが大切です。
「収入」と「時間」、どちらを優先したい?
正社員とパートを考えるとき、多くの人が気になるのが収入です。
パートに変えることで勤務時間が短くなれば、収入も変わる可能性があります。
そこで、
「毎月いくら必要なのか」
を一度考えてみましょう。
たとえば、
- 住宅費
- 食費
- 保育料
- 教育費
- 保険
- 貯蓄
- その他の固定費
などを考えたうえで、
「これくらいの収入があれば生活できる」
というラインを知っておく。
そうすると、
「とにかく正社員を続けなければ」
ではなく、
「必要な収入を確保しながら、どこまで家庭の時間を増やせるか」
という考え方ができます。
「子どもが小さいからパート」と決めなくてもいい
子育て中の働き方というと、
正社員=仕事優先
パート=家庭優先
というイメージを持ってしまうことがあります。
でも、実際にはそんなに単純ではありません。
正社員でも、
- 夜勤がない
- 残業が少ない
- 時短勤務ができる
- 子育てに理解のある職場
なら、家庭と両立しやすいかもしれません。
逆にパートでも、
- 勤務時間が長い
- 土曜日勤務がある
- 人手不足
- 急な休みが取りにくい
という職場なら、負担を感じることもあります。
だからこそ、
「雇用形態」だけではなく、「実際の働き方」を見ることが大切です。
子どもの成長に合わせて働き方を変えてもいい
今の働き方が、これから先ずっと同じである必要はありません。
子どもが小さい間はパート。
子どもが小学校に入ったら勤務時間を増やす。
中学生になったら正社員に戻る。
反対に、正社員で働いていたけれど、家庭の事情で一時的に勤務時間を減らす。
そんな選択もあります。
働き方は一度決めたら終わりではありません。
そのときの家庭の状況に合わせて、何度でも考え直していいものだと思います。
転職する前に、この5つを書き出してみる
最後に、働き方を考えるときに整理しておきたいことを5つ挙げます。
① どれくらい収入が必要?
「最低限これくらいは必要」という金額を考える。
② 何時まで働ける?
保育園や学校のお迎え時間から逆算してみる。
③ 子どもの体調不良にはどう対応する?
自分、パートナー、祖父母、その他のサービスなど、具体的に考える。
④ どこまで家族に頼れる?
「頼れる」ではなく、実際に何をお願いできるかまで考える。
⑤ どんな仕事なら続けられそう?
給与だけでなく、
- 通勤時間
- 人間関係
- 職場の規模
- 仕事内容
- 夜勤
- オンコール
なども考える。
まとめ|「正社員かパートか」ではなく、自分に合う働き方を
子育て中の看護師にとって、正社員とパートのどちらが正解なのかは、一人ひとり違います。
大切なのは、
「今の自分と家族なら、どんな働き方が無理なく続けられるだろう?」
と考えること。
そのためには、
- 収入
- 勤務時間
- 夜勤
- 保育園
- 子どもの体調不良
- 祖父母などのサポート
- 職場の人間関係
- 通勤時間
- 将来のキャリア
などを、一つずつ整理してみることが役立ちます。
「子育て中だからパート」
「看護師だから正社員」
と最初から決めなくても大丈夫。
今はパート、数年後は正社員。
そんなふうに、子どもの成長や家庭の状況に合わせて働き方を変えていくこともできます。
子育てをしながら働くことに、決まった正解はありません。
「どんな働き方なら、仕事も家庭も無理なく続けていける?」
そこから、自分に合う選択肢を探してみてはいかがでしょうか
