子育てが落ち着いたから、仕事を始めたい
子どもが小学校にあがるから働き方を変えたい
育児中の場合の面接はどんなことを聞かれるのか不安
子育て中であっても、自分の人生を見つめ、自分らしい働き方を求めて再就職や転職をする女性が増えています。
新卒の就職活動の経験があるから、面接のマナーや心構えは熟知しているかと思いますが、育児中の女性が内定を勝ち取るためには、「企業が雇用するメリット」と「ワーママに対する不安要素の除去」を意識することが大切です。
さくらこです。子どもの成長に合わせて、専業主婦→契約社員として就職→正社員に転職を経験しました。
本記事では、子育て中だからこそ疎かになりがちなマナーの再確認と、子育て中の就職・転職時に聞かれる「質問」「回答」について解説します。
第一印象が大切。人は9割が見た目で決まる
人は第一印象で90%、潜在的に「好ましいか」「好ましくないか」を決定されます。
第一印象は、初対面で出会ってからだいたい6秒から7秒で決まると言われています。そんな短い時間の中で自分の第一印象は決まってしまうのです。
人に会った時に「感じが良い」「好ましい」と思われると、その人の言うことは自然と聞くことができ、反対に嫌な感じと思われると相手は身構えてしまいます。
つまり、第一印象を良いとその後の面接官とのコミュニケーションがスムーズにいきやすくなります。そして、一度悪い印象を与えてしまうと挽回するのはなかなか難しいのです。
面接というと話す内容に力を入れがちですが、実は相手は、私たちの表情や、挨拶、身だしなみ、話し方、仕草、態度といった要素で印象を決めています。
まずはしっかりと第一印象を良くして、話を好意的に聞いてもらえるように面接に臨みましょう。
第一印象アップにつながる身だしなみ
子育て主婦であっても「育児中だから」というラフな格好や手入れがされていない髪型などはマイナスのイメージにつながります。
「育児中だからしょうがない」という観念がもしある人は、気を付けたほうがよいでしょう。
第一印象アップにつながる服装
面接といえばリクルートスーツを思い浮かべる人も少なくありません。
リクルートスーツは、「新卒の就職活動」「フレッシュ」「新人」といったイメージが強いので、再就職や転職面接の時には、ビジネスシーンに使えるようなスーツを選ぶようにします。スーツは、面接だからといって「黒」や「紺」でなくても構いません。
上下が揃っていることと、ベーシックな色が基本ですが、明るいグレーなんかも好印象です。パンツスーツでも問題ありません。
時々、普段着で来られる方がいらっしゃいます。服装を正すことは相手の人への敬意の気持ちを表す行動でもあるのです。企業によるところはあるかとは思いますが、面接チェックシートには早速、低い評価が付けられています。
会社によっては「私服でお越しください」と案内される時がありますが、この場合の私服は、上下揃いのスーツである必要はありませんという意味です。
ジャケットを着るなど、清潔感、きちんと感のある服装を選びましょう。カジュアルオフィススタイルと考えるとわかりやすいです。
第一印象アップにつながる髪型
落ち着いた自然な髪色であれば、わざわざ真っ黒に染め直す必要はありませんが、身だしなみがきちんと整っていることが最低条件です。
顔の輪郭や眉がしっかり見えるように髪の毛を身だしなみ整え、お辞儀をした時にバサバサにならないように肩につく髪はまとめるようにします。
アクセサリー、靴、バック
ネイルやアクセサリーも身だしなみのうちだと考えている人も多いでしょう。
ただ、面接では、誰から見ても受け入れられる身だしなみであるということが重要なので、過度なネイルは避け、アクセサリーも結婚指輪くらいにとどめておきましょう。
バッグは、応募書類を持参したり、資料をもらうことも考えて、A4サイズの書類が入るものを準備し、面接中に椅子の横に置いた時に自立するものだとスマートです。
靴は、シンプルな黒のパンプスがオススメです
子育て主婦の再就職・転職面接に成功するポイント
同じ就職活動の面接でも、独身の時の面接と育児中の面接は、別物だと考えたほうが良いでしょう。
独身の時であれば、面接官の質問の内容は本人の事についてがほとんどです。
しかし、子育て主婦への質問で面接官が重点を置くのは、子どもや家族の事になります。
企業が育児中の女性を採用する時には、「育児と仕事の両立は可能なのだろうか?」という不安要素を払拭できる人で在るかを見極めます。
そのため、育児中の女性は、企業が不安要素を持っている前提で、「自分を採用するメリット」をアピールしていくことがポイントです。
具体的には下記の2点を意識して回答をするようにしましょう。
・現(前)職・育児を経験したから自分だからこその雇用メリット
・企業が思う「ワーママに対する不安要素」の除去
自分を雇用するメリット
企業の採用基準の判断は「この人を採用することで、会社にとってメリットがあるのか」です。
そのため、自分を雇用することで、どんなメリットが企業にあるのかとアピールする必要があります。
既にワーママとして働いているのであれば、今の仕事の経験を生かし、即戦力としてすぐに仕事をスタートすることができることです。
出産後、専業主婦で育児に専念してきた人であっても、産前の社会人経験や育児中に得た能力を上手にアピールできるように、自分が貢献できる能力をしっかりと言語化できるようにしておきます。
未経験の仕事に応募する場合は、今までの経験が活かせるポイントを探し、うまくリンクする内容を探すようにしておくことがポイントです。
「ワーママを雇う不安要素」の除去
ワーママには子どもがいるため、企業はワーママを採用することに対し、以下のような不安を抱えます。
「子どもが体調不良の時には、どうするのだろう?」
「急な残業などには対応できるのだろうか?」
「採用しても、家庭の都合で辞めてしまうのではないか?」
企業が抱える不安要素に対して、具体的にどのような対策を考えているのかアピールすることもポイントです。
子育て主婦が面接で必ず聞かれる質問と回答例
では、子育て主婦が面接で、実際にどのような質問を受けているのか、必ず聞かれる質問例と回答を見ていきましょう。
質問1:子どもが体調不良の場合はどうしますか?
育児中の女性の面接時では
「子どもが発熱の場合はどうしますか?」
という質問は、定番中の定番です。
企業側も子供は、体調を崩すものだという事は理解しています。
しかし、預け先も用意せず、たびたび休まれる事が予想できる人をわざわざ採用しようとは思いません。
発熱などにそなえ、病児保育施設とベビーシッター会社への登録を済ませました。また、万が一私が休む場合を想定し、現状の業務内容を周囲に連携できるよう常に整えておきます。
なるべく子どもが体調不良にならないように気をつけ、休む日が少なくなるようにしていきたいと思っています。
具体例に欠ける回答はNGです。回答する時には、具体的な対応策を述べるようにします。
家族のサポート体制を話し合ったり、病児保育やベビーシッターを探して登録を済ませておくなどをして、面接の時には具体的な解決策が示せるようにしておきましょう。
さらに、自分が休まざるを得ないケースも想定し、先のことまで考える姿勢も見せると好印象です。
質問2:急な残業が発生した場合、どのくらい対応が可能ですか?
残業が少ない会社であっても、突発的な残業が必要になるケースはあります。
そのため、どのような企業でも、基本的には聞かれる質問だと思って準備をしておきましょう。
自分の状況を踏まえた希望を伝えることは大切ですが、「残業はできない・しない」の一点ばりは問題を解決する能力を疑われます。
残業に対応するために自分ができる努力を提案することがポイントです。
ただし、企業の期待に応えようと頑張りすぎると結局自分で自分の首をしめかねません。
自分が長く働ける会社かどうかを見極めるという視点を持つことも大切です。
質問3:家族は仕事をすることに理解がありますか?
子育て中の主婦が、育児と仕事を両立する場合、家族のサポートがある人の方が長く腰を据えて働いてもらえるメリットがあります。
「夫は反対しないと思います。」
質問4:前職の退職理由は何ですか?
前職の退職理由についても、必ず聞かれる質問です。
企業側が「前職と同じような理由ですぐに辞めてしまうのではないか」といった懸念を払拭するための質問です。
また、質問の回答から「人となり」を見ます。
この質問に回答する時のポイントは、「こんな仕事をしたい」「御社のような〜な会社で働きたい」といったポジティブな理由に置きかえるようにします。
前職の悪口を言う人は良い印象を与えません。うまくいかないことを、他者に責任転嫁する人だと思われます。
また、「時短勤務ができなかったから」「残業が多かったから」といった合わなかった条件面ばかりをあげるのも避けた方がよいです。
まとめ
子育て中の主婦が再就職や転職をする時の、採用面接で好印象を与えるポイントを解説しました。
まずは、第一印象をアップすることを意識したうえで、企業が自分を採用するメリットをアピールしていきます。
子育て主婦の採用面接では「子どもがいても働けるか?」や「長く続けてくれそうか?」ということが重視されます。
以上を踏まえ、「企業が自分を雇用するメリット」と「ワーママに対する不安要素への対応方法の具体化」を意識して伝えることが大切です。
子育て中の主婦へのマイナスイメージを持つ人が面接官だった時には、手厳しい質問を受けることがあるかもしれません。
長く働ける場所に就職するためにも、自分が優先したいことは、はっきり意図したうえで今回の記事を参考に面接に臨んでください。