認可保育園に申し込んでいたのだけれども、不承諾通知書が送られてきました。復職できないのだと思うと不安でどうしたらよいかわかりません・・
保育施設の増設や少子化により待機児童の人数は、年々減っている現状とはいえ、保留通知書(不承諾通知書)が届いてしまう場合があります。
保育所入所保留通知書(不承諾通知書)は、利用調整の結果、利用できなかった(利用保留となった)場合に申込された保護者にお知らせする書面です。
職場復帰を考えていたのに思いがけず保留通知書(不承諾通知書)が届き、これからどうすれば良いか、不安でひどく落ち込んでしまうママもいるでしょう。
しかし、次に受ける保育園を探すためにもなぜ入れなかったのかをしっかりと分析をして今後の対処法に活かしていく必要があります。
本記事では、認可保育園に落ちてしまったらどうすればいいのか、保育園落選後にとるべき対応について解説していきます。
認可保育園に入れなかった理由は?
保育園に落ちてしまった際に考えられる原因を知っておくことで、保留通知書を受け取ったあとにどうしたらよいかの行動が明確化されていきます。
結論からいうと
指数が申し込んだ施設の入園基準に満たなかった
というケースがほとんどです。
園見学の時の印象も選考に影響しますか?と聞かれたことがありますが、認可保育園の入園には全く関係しません!
指数とは、各家庭の保育の必要性を点数化したもので、指数が高い家庭から優先的に入園が決まります。
指数は、主に以下の項目で算出されます。
- 就労状況(就労日数や時間、就労場所)
- 出産、疾病、看護、介護
- 心身障がいの有無
- 求職、就学
- 世帯状況(ひとり親家庭、祖父母の同居)
- 在園児(兄弟・姉妹)の有無
- 認可外保育園等への預け入れ実績
各家庭の「保育の必要性」は項目ごとの指数をもとに点数で表されます。保育園ごとに入園希望者の優先順位付けが行われ(利用調整)入園内定者が決定されます。詳細な項目については、住んでいる自治体によって異なりますが、
自分の家庭の指数については、自分自身でも計算することができますが、自治体の相談窓口で正確な数字を計算してもらうことができますので、正確な点数を把握しましょう。正確な点数を把握しておくことで、次に行動するべきことがより明確化します。
ただし、内定発表後は役所も混雑しますのでできるだけ、申し込み前に役所に相談するようにしておきましょう。
認可保育園に落ちたらやるべき行動とは
保留通知書(不承諾通知書)を受け取った場合の対処法について解説していきます。
認可外保育園に問い合わせをする
認可保育園に落ちてしまったら、まずは認可外保育園への入園を検討しましょう。認可外保育園への申し込みは、入園したい園に直接連絡をします。
認可外保育園と聞くとなんとなく不安になってしまうママも多いですが、認可外保育園ならではの良さもたくさんあります。保育のプログラムや開所時間の長さ、またオムツのサブスクなどのサービスの充実により認可外保育園にあえて単願で申し込む人も少なくありません。
認可保育園への入園はその自治体に住んでいる人が優先される傾向がありますが、認可外保育施設は、住んでいる自治体にかかわらず受け入れ基準は平等であることが多いようです。通勤途中や隣駅にある園など、通える範囲を広げて検討してみるのもひとつの手です。
現在の申し込み状況の確認をして、何人くらい申し込んでいるのか、園によっては直接問い合わせれば教えてくれることがあります。
認可保育園の4月入園の結果が発表された後の2~3日は、在園時が認可保育園に転園することになったり、認可保育園と併願申し込みをしていた人たちがキャンセルするなど動きが大きい時期です。
チャンスを逃さないためにも早い決断をするようにしましょう。
かつて私が勤めていた認証保育園も口コミなども良く人気園で、毎年、申し込み者は多かったものの、認可保育園の発表後は申し込みキャンセルする人は多かったです。
認可施設に比べてコストはかさみますが、認可外保育園に預けることで次の認可の募集の際に加点対象となるため、認可保育園が決まるまでは認可外保育園に預けるという方法も良いでしょう。
認可保育園の二次募集へ申し込む
4月入園の場合、辞退者が出たなどの理由で定員に空きがある施設は、二次募集がありますので、二次募集の有無を確認してみましょう。
二次募集の情報は自治体のホームページで掲載されていることがほとんどです。また入園結果を受け取った際の封筒に二次募集をしている園の情報が同封されていることがあるでしょう。
もともと申し込みをしていない園であっても、希望園の追加手続きをすることで二次募集に応募できます。
二次募集に応募する時には通える範囲を見直し、保育園の候補を広げることも必要になります。
希望する保育園よりも少し遠方になる場合もありますが、通勤経路にそった保育園の確認など候補を見直す再検討を行います。できるだけ候補数を増やすことを念頭に広げていくと良いでしょう。
一次募集の際に提出していれば再提出不要の書類も多いですが、提出物の不備で落ちてしまったということがないように必要書類はしっかり確認しておきましょう。
一時保育を利用する
認可保育園、認可外保育園などいずれの保育園も預けられない場合は、保育園が決まるまで、認可保育園が行っている一時保育を利用しながら仕事復帰する方法も検討してみてください。一時保育は「親のリフレッシュ等などで活用するもの」だと思い込んでいると、見逃してしまうかもしれません。
一時保育事業は待機児童の解消を目的とした事業であるため、認定証を持っていることで優先的に施設を定期利用でき、利用料金も自治体の基準にそった設定になっています。
一時預かり事業をやっている認可保育園を調べて、保育園に空きがあるかどうか、利用できる頻度などを聞いてみましょう。
一時保育施設の利用実績も、次の認可の募集の際に加点対象となるため、認可保育園が決まるまでは一時保育を利用しながら空きを待つというのも一つの手です。
ベビーシッターを活用する
保育園等と比較すると割高になる場合もありますが、ベビーシッターを活用しながら仕事復帰する方法もあります。
ベビーシッター会社によって、サービス内容も料金設定もさまざまですなので、復職後の働き方に合ったサービスを自分で選べるというメリットがあります
在宅勤務を選択できる人が、仕事中は別室でベビーシッターさんに保育をお願いする利用方法は多いようですよ。
自治体によっては、独自に待機児童の解消策として、ベビーシッター利用を助成している場合もあります。
就労を目的とした一定期間のベビーシッターの利用実績も、認可外保育施、一時保育施設の利用と同様に、「保育を必要としている」と判断され、認可保育園の入園申し込みの際、加点対象になるケースがあります。
利用を証明する書類として、それぞれの施設で「保育受託証明証」の発行をしてもらってくださいね
育休延長をして保活を続ける
育休延長をすることで、より納得のいく保活を行うことができる可能性もあがります。
育児休業は子どもが1歳になる前日まで取得することができます。しかし「認可保育園に申し込んだけれども入れなかった」などの理由がある場合には、1歳6ヶ月まで延長することが可能です。
また2017年10月1日からは育児・介護休業法の改正により、さらに、1歳6か月に達する前日までに認可保育園に入園できない場合、2歳まで再延長ができることになりましたので、育休を取得して保活を続けていくことも可能です。
育休を延長する際に必要な対応
育休延長をするのであれば、自治体から不承諾通知を受け取った後は、なるべく早く会社に報告することが大切です。なぜならば、職場復帰できないとなると、会社は人員の調整が必要になるからです。
育休の延長手続き
育休の申請先は勤務先である会社です。1歳6ヶ月までの延長したいという場合は、育休開始予定日(1歳の誕生日)の2週間前までの申請が必要です。2歳までの延長を希望する方は、1歳6ヶ月になる次の日の2週間前までに申請しなければなりません。
育休延長の申請方法や申請時期は会社が任意で決めるので、会社のルールに従って手続きします。一般的には「育児休業期間変更申請書(任意書式)」を提出して延長の手続きを行います。
育休の延長を希望する場合は、できるだけ早い時期に上司に相談した後に、勤務先の担当者に連絡するのがいいでしょう。
育児休業給付金の申請を忘れずに
育休取得の手続きと同時に、育児休業給付金の申請を忘れずに行いましょう。育休の延長にともない、育児休業給付金の延長申請も必要となり、以下の書類を揃えなくてはいけません。
- 育児休業給付金支給申請書
- 賃金台帳や出勤簿等の支払状況を証明する書類
- 保育所入所保留通知書(不承諾通知書)
これらの書類を揃えて、会社が申請手続きをおこないます。
育休を延長する場合、育児休業給付金(育休手当)も延長してもらうことができます。
育休手当は、育休を開始してから6ヶ月は休業前の賃金の67%、それ以降は50%が雇用保険から支払われる制度です。
育休手当も育休と同じように、2歳まで延長する場合は1歳になる時と1歳6ヶ月になる時の2回申請する必要があります。
育休手当の手続きは、一般的には必要書類を会社に提出して、会社がハローワークに申請するという流れになります。
まとめ
職場復帰を考えていたのに思いがけず不承諾通知が届けば、これからどうすれば良いか、誰でも不安になるものです。保育園に入園ができないとなれば、仕事への復帰などに大きな影響を与えます。
しかし、ただ不安になっているだけだと大切なチャンスを逃してしまう場合もあります。「もう少し早く電話をしていれば認可外保育園に入れたのに・・」ということは実際にあることです。
大切なチャンスを逃さないためにも、万が一、保育園の選考に落ちてしまったときは、どのような対応策があるのか、事前に検討すべきことが分かっていると冷静に必要な行動を起こすことができます。
認可外保育園を利用している家庭は、指数において加点対象となるケースが多く、翌年は優位になる仕組みがあります。そのため、認可保育園に入園できない場合には、認可外保育園に入園をし、優先順位を上げることも1つの方法です。
保活においては、1点が入園を左右することも少なくありません。獲得できる加点内容は、自治体によって大きく異なります
今回ご紹介している内容を参考に、万が一に備えた対応策をシュミレーションしておくようにしましょう。