子育て支援員が失敗しない見学実習レポートを書くために知っておくと良いこと

子育て支援員の資格を取得するためには保育園に見学実習へ行きレポートを提出する必要があります。

見学実習に言って、自分が素直に理解したことや気づいたことなどを記入すれば良いのですが、あらかじめ知っておくことでポイントが明確化されます。

この記事では、見学実習をひかえた方が事前に知っておくことでより有意義なレポートを書くための知識についてご紹介します。

質問者さん
質問者さん

見学実習はドキドキ。あらかじめ知っていればレポートだけでなく、当日の自分の動きの参考になるといいな。

さくらこ
さくらこ

実際に実習が始まると慣れないことの連続で一瞬で過ぎ去ってしまいます。確認ポイントをおさえておけば、レポートだけでなく当日の自分の動きの参考にもなりますよ。

デイリープログラムのねらいを知る

まず保育園の指針となる「保育所保育指針」に記載されている5領域について知っておきましょう。保育園では5領域に基づいて指導案の作成や日々の保育が行われています。

質問者さん
質問者さん

なんだか難しそうね・・

さくらこ
さくらこ

5領域とは小学校入学時の具体的な姿を5つの領域にわけてねらいを定めたものよ。ねらいは「意図」と解釈するとわかりやすいかもしれませんね

厚生労働省による「保育所保育指針」では、ねらいは以下のように定義しています。

子どもが保育所において、安定した生活を送り、充実した活動ができるように、保育を通じて育みたい資質・能力を、子どもの生活する姿から捉えたもの。参考:厚生労働省「保育所教育指針 第2章 保育の内容」

5領域のねらい

①健康:健康な体と心を育て自ら健康で安全な生活を作 り出す生活を養う
②人間関係:自立心を育て人と関わる力を養う
③言葉:自分なりに言葉で表現し相手の言葉を聞こうとする意欲を育て、言葉に対する感覚や言葉で表現する力を養う
④環境:好奇心、探求心を持って関わり生活に取り入れていこうとする力を養う
⑤表現:豊かな感性や表現する力を養い創造性を豊かにする

つまり保育園のデイリープログラムは「何のためにその活動をして、どのように進めるのか」を考えて計画されています。なので保育所の活動のねらいを理解しておくことで、より活動の内容が理解できるようになります。

レポートでは、5領域を知った上で保育者と子どもの関わりなどで気づいたことを記入すると、自分のこれからの活動の記録としても活用できますよ。

さくらこ
さくらこ

具体的な活動のねらいの例をご紹介しますね

朝の会のねらい

  • 当番活動を通して責任感を身につける
  • 日にちや曜日の確認をして数字などに興味を持つ
  • 保育士の話を聞き、1日の流れを理解する

設定保育(一斉保育)のねらい

  • 集団意識を高める
  • 協調性を育む
  • さまざまな活動に取り組む

散歩、戸外遊びのねらい

  • 園外で季節や自然を感じる
  • 思い切り身体を動かして遊ぶ
  • 気分転換をする
  • 地域の人や環境とふれあう
  • 交通ルールを理解する
  • 社会性を身につける
質問者さん
質問者さん

それぞれの活動のねらいを知っていれば、そのねらいに対する工夫がピンポイントでわかりますね!

見学ポイントの確認

見学実習にいったからこそわかるのが、保育内容以外の環境整備や保護者対応、情報周知方法です。
是非、これからご紹介する視点をもって、見学実習に参加してみてくださいね。

保育者の子どもへのかかわり、援助

  • 自由保育と設定保育での保育士の子どもへの関わり方の違いはある?
  • 子どもによってどのように声掛けの仕方を変化させている?
  • 子どもが1日の見通しを持って行動できるように、どのような声かけをしている?

発達状況や性格によってそれぞれ個性があるのが当たり前。その状況でどのように保育者が子どもに関わっているのか、その関わりで子どもはどう行動したかなどを学べることは見学実習ならではのメリットですよね。

環境(安全面・遊び環境・衛生面)

  • 戸外遊びではどのような点に注意して安全な環境を作っている?
  • 手洗いや歯磨きなどはどのように指導している?

事故や怪我などを最大限、防ぐためには環境整備にも工夫がされています。また、保育室でのおもちゃの配置などについても一つずつ意図されています。一つずつ意識して見てみましょう。

保育者間のチームワーク

・事故を未然に防ぐためにどのような声かけが保育者間で行われている?
・連絡事項の周知はどのように日々、行われている?
・保護者に伝えもれがないようにするために、どのように工夫されている?

保育者間での情報の周知はとても大切です。小さな体調の変化や家庭での様子などチーム内で情報を共有しておくことでお互いの意識が一致します。
また、「誰かがみてくれているだろう」というちょっとした空白の時間に事故はおこります。事故を未然に防ぐためにどのようなタイミングでどのような声かけをしているのかも確認しておくとよいでしょう。

保護者とのかかわり

保護者支援は保育士の大切な業務の一つです。

  • 園での生活の様子をどのように伝えている?
  • 保育士の表情や言葉選び、保護者の反応はどんな感じ?
  • 連絡帳はどんな内容や言い回しをしている?

保育書類について

最後に保育所で扱う書類について解説します。

〇全体的計画
全体的な計画とは、保育目標、内容とねらい、指導、援助、年間計画などのすべてを含めた目標を達成するための大枠。

〇指導計画
指導計画は、全体的な計画に基づいて、より具体的な保育の方向性を示したものです。実際の子どもの姿に基づいて、ある時期における保育のねらいと内容・環境・そこで予想される子どもの活動や、それに応じた保育士等の援助・配慮すべき事項・家庭との連携等を考え、作成された計画です。

〇保育日誌
保育日誌とは、その日の保育の活動内容や子どもたちの様子を記録したものです。

〇防災、危機管理のマニュアル
保育園では防災や危機管理マニュアルがあり、それに基づいて避難訓練が毎月行われたり、危機管理がされています。

質問者さん
質問者さん

保育計画も全体から一人一人の子どもの計画まで書類として作成されているのね

さくらこ
さくらこ

きちんとした運営のために保育に関することだけでなくて運営に関するマニュアルや書類などたくさんあるのよ。園長先生にお願いして見せてもらうといいですね。

まとめ

見学実習の前に知っておきたい実習当日に見るべきポイントやレポートに記載されている書類について解説してきました。

レポートを作成する時には、どのような目的をもってどのような環境設定や活動などが工夫、対応されているのかを理解することがポイントになるでしょう。

現場で学べる貴重な機会をより実りあるものにするために是非、今回の記事を参考になさって有意義な実習を体験してきてください。

 

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