子育て支援員の見学実習を前に、
「見学実習では何を見ればいいの?」
「レポートには何を書けばいい?」
「感想だけではダメなのかな?」
と悩んでいませんか?
子育て支援員研修では、コースや自治体によって実施内容は異なりますが、保育所などで実際の保育現場を見学する機会があります。
初めて保育現場を見学すると、子どもたちの様子や保育士の動きなど、見るものがたくさんあります。
そのため、
「結局、何を見て、何をレポートに書けばいいのかわからない」
となってしまうこともありますよね。
見学実習では、子どもたちの様子だけを見るのではなく、
- 保育士は子どもにどのように声をかけているか
- 子どもが安全に過ごすためにどんな環境が作られているか
- 保育士同士はどのように連携しているか
- 保護者とどのように関わっているか
- 子ども一人ひとりにどんな配慮をしているか
などの視点を持って観察すると、レポートに書く内容を見つけやすくなります。
この記事では、子育て支援員の見学実習で見るべきポイントから、レポートの書き方、感想・考察のまとめ方、例文まで紹介します。
「実習で何を見ればいいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
子育て支援員の見学実習レポートは何を書けばいい?
見学実習のレポートでは、見学した内容をただ並べるだけではなく、
「何を見たのか」
「保育士はどのように対応していたのか」
「そこから何を感じ、何を学んだのか」
まで整理すると書きやすくなります。
たとえば、子どもが片付けを嫌がっていた場面を見たとします。
見たこと
子どもが遊びを続けていて、片付けに取り組もうとしなかった。
保育士の対応
保育士はすぐに「片付けなさい」と言うのではなく、子どもに声をかけながら片付けに誘っていた。
子どもの様子
保育士とのやり取りを通して、子どもが少しずつ片付けを始めた。
自分が学んだこと
子どもの気持ちを受け止めながら声をかけることが、子どもの自主的な行動につながることを学んだ。
このように、
「事実→気づき→学び」
の順番で整理すると、感想だけのレポートではなく、見学実習で学んだことが伝わるレポートになります。
子育て支援員の見学実習で見るべき7つのポイント
見学実習では、あらかじめ「ここを見てみよう」とポイントを決めておくと、実習中に観察しやすくなります。
1.保育士と子どもの関わり方
まず注目したいのが、保育士と子どもの関わり方です。
たとえば、
- 子どもにどのような言葉をかけているか
- 子どもの話をどのように聞いているか
- 子どもが困っているとき、どのように援助しているか
- 子ども同士のトラブルにどう対応しているか
- 子どもの発達や性格によって関わり方を変えているか
などを観察してみましょう。
同じ声かけでも、子どもの年齢や発達、気持ちによって対応が変わることがあります。
「保育士が何をしたか」だけではなく、
「なぜこのような声かけをしたのだろう?」
と考えながら見ると、学びが深まります。
2.子どもへの声かけや援助
保育士の言葉選びにも注目してみましょう。
たとえば、
「早く片付けて」
という一方的な声かけだけではなく、
「あと少し遊んだら片付けようね」
「どれから片付けようか?」
など、子どもが次の行動に移りやすいような声かけをしている場合があります。
また、子どもが自分でできることは見守り、必要なところだけ援助するなど、子どもの自主性を大切にした関わりもあります。
実習中は、
「保育士がどのタイミングで手を出して、どのタイミングで見守っているか」
にも注目してみてください。
3.保育室や遊びの環境
保育室の環境も、ぜひ観察したいポイントです。
たとえば、
- おもちゃはどこに置かれているか
- 子どもが自分で取り出せるようになっているか
- 年齢に合ったおもちゃが用意されているか
- 子どもが集中して遊べるスペースがあるか
- 子ども同士がぶつからないような工夫があるか
- 絵本や制作物などはどのように配置されているか
などです。
保育室に置かれているものや配置には、子どもが安全に、そして主体的に遊べるようにするための工夫がされています。
「おもちゃが置いてあった」という事実だけではなく、
「なぜこの場所に置いてあるのだろう?」
と考えてみると、レポートに書ける気づきが増えていきます。
4.安全面・衛生面への配慮
保育園では、子どもたちが安全に過ごせるよう、さまざまな環境整備が行われています。
実習では、
- 子どもが走り回る場所に危険なものがないか
- 戸外遊びでどのように安全確認をしているか
- 遊具を使用するときにどんな点に注意しているか
- 子どもの人数をどのように確認しているか
- 手洗いなどの衛生習慣をどのように援助しているか
- 食事や午睡の際にどんな安全確認をしているか
などを見てみましょう。
特に、保育士同士がどのように声をかけ合いながら安全を確認しているのかを見ると、現場での連携についても学ぶことができます。
5.保育士同士の連携
保育園では、一人の保育士だけで子どもたちを見ているわけではありません。
職員同士で情報を共有し、協力しながら保育を行っています。
たとえば、
- 子どもの体調について情報共有している
- 子どもの様子を職員同士で伝え合っている
- 危険がないか声をかけ合っている
- 保護者から伝えられた内容を共有している
- 保育士同士で役割分担をしている
などです。
実習中に職員同士の声かけを聞くことができたら、
「どのような情報を、どのタイミングで共有していたか」
をメモしておくと、レポートにまとめやすくなります。
6.保護者との関わり
保護者との関わりも、保育現場を知るうえで大切なポイントです。
送迎時の様子などを見る機会があれば、
- 保育士がどのような表情で対応しているか
- 子どもの園での様子をどのように伝えているか
- 保護者の話をどのように聞いているか
- 子どもの体調や変化をどのように伝えているか
- 保護者が相談しやすい雰囲気があるか
などを観察してみましょう。
保育士の仕事は、子どもへの保育だけではありません。
保護者との信頼関係を築き、家庭と園が連携して子どもの成長を支えていくことも大切な役割です。
子育て支援員として働くことを考えている方にとっても、参考になる部分だと思います。
7.子ども一人ひとりへの配慮
保育園には、さまざまな性格や発達段階の子どもがいます。
同じ年齢でも、
「すぐに友達と遊べる子」
「一人で遊ぶことが好きな子」
「新しい環境に慣れるまで時間がかかる子」
など、一人ひとり違います。
そのため、
「子ども全員に同じ対応をする」のではなく、一人ひとりに合わせて関わる
ことが大切です。
実習では、
「この子に対して、なぜこのような声かけをしているのだろう?」
と考えながら観察してみましょう。
見学実習では「5領域」の視点も役立つ
保育について学ぶ中で、「5領域」という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。
5領域とは、
- 健康
- 人間関係
- 環境
- 言葉
- 表現
のことです。
保育の内容を考える際には、こうした視点から子どもの姿を捉えることができます。
たとえば、戸外遊びを見学した場合、
健康
→ 体を十分に動かして遊んでいる
人間関係
→ 友達と一緒に遊んでいる
環境
→ 草花や虫など自然に興味を持っている
言葉
→ 友達や保育士と会話をしている
表現
→ 遊びの中で自分のイメージを表現している
というように、同じ活動でもさまざまな視点から子どもの姿を見ることができます。
ただし、実習中に「これは5領域のどれだろう?」と難しく考えすぎる必要はありません。
まずは、
「子どもが何をしていたのか」
「保育士はどう関わっていたのか」
「そこから何を感じたのか」
を素直に観察してみましょう。
見学実習中は何をメモしておけばいい?
「実習中にいろいろ見たけれど、家に帰ったら忘れてしまった……」
ということにならないように、気づいたことはできるだけその場でメモしておきましょう。
おすすめは、次の4つに分けてメモする方法です。
①子どもの姿
片付けの時間になっても遊びを続けていた。
②保育士の対応
「あと○個片付けたら終わりにしよう」と声をかけていた。
③子どもの変化
声かけのあと、自分からおもちゃを片付け始めた。
④自分が感じたこと
子どもの気持ちを受け止めながら、次の行動につなげる声かけが大切だと感じた。
この4つをメモしておくだけでも、実習後にレポートを書くときにかなり役立ちます。
子育て支援員の見学実習レポートの書き方
レポートを書くときは、次の流れを意識してみましょう。
①見たこと
↓
②保育士の対応
↓
③子どもの様子・変化
↓
④自分が気づいたこと
↓
⑤これから活かしたいこと
この順番で整理すると、文章を作りやすくなります。
たとえば、
見学実習では、片付けの時間になっても遊びを続けている子どもの姿が見られました。保育士はすぐに片付けをするよう促すのではなく、子どもに声をかけながら少しずつ片付けへと誘導していました。その後、子どもは保育士の声かけを受けて、自分からおもちゃを片付け始めました。この様子から、子どもの気持ちを受け止めながら次の行動を促すことの大切さを学びました。今後、子どもと関わる際には、一方的に行動を促すのではなく、子どもの気持ちを考えながら声をかけることを意識したいと思います。
このように書けば、
「見たこと」+「自分の考え」+「学んだこと」
が入ったレポートになります。
子育て支援員の見学実習レポート例文
ここからは、レポートを書くときの参考になる例文を紹介します。
※そのまま写すのではなく、実際に自分が見学した内容に置き換えて使ってくださいね。
保育士と子どもの関わりについての例文
今回の見学実習では、保育士が子ども一人ひとりの様子をよく観察し、その子どもの気持ちや発達に合わせて声をかけていることが印象に残りました。子どもが困っている場面でも、すぐに手助けをするのではなく、まず子どもの様子を見守っていました。子ども自身が考えて行動する時間を大切にすることも、保育士の重要な役割なのだと学びました。
子どもへの声かけについての例文
子どもが活動に参加することを嫌がっている場面で、保育士が無理に参加させるのではなく、子どもの気持ちを受け止めながら声をかけていました。その後、子どもは少しずつ活動に興味を持ち、自分から参加する姿が見られました。子どもの気持ちを尊重しながら、自然に次の行動へつなげていく声かけの大切さを学びました。
環境についての例文
保育室のおもちゃの配置や遊ぶ場所にも、子どもが安全に過ごせるようさまざまな工夫がされていることに気づきました。子どもが自分で遊びたいものを選びやすいように、おもちゃが取り出しやすい場所に用意されていました。保育環境は単に物を置くのではなく、子どもの主体的な活動を支えるために考えられていることを学びました。
安全面についての例文
戸外遊びでは、保育士が子どもたちの動きを見ながら、安全を確認している様子が印象に残りました。また、保育士同士で声をかけ合いながら子どもたちを見守っていました。子どもの安全を守るためには、一人ひとりの保育士が注意するだけではなく、職員同士が連携することが重要だと学びました。
保育士同士の連携についての例文
見学実習を通して、保育士同士が子どもの様子について情報を共有していることがわかりました。子どもの体調や普段との違いなどについて職員間で伝え合うことで、複数の保育士が共通認識を持って子どもを見守っていることが印象的でした。保育を安全に行うためには、職員同士の情報共有と連携が欠かせないことを学びました。
保護者との関わりについての例文
保護者とのやり取りでは、保育士が園での子どもの様子を伝えるだけでなく、保護者の話にも耳を傾けていることが印象に残りました。家庭と保育園で子どもの様子を共有することによって、子どもの成長を一緒に支えていくことができるのだと感じました。保育士には子どもへの関わりだけではなく、保護者との信頼関係を築くことも大切なのだと学びました。
見学実習レポートの「感想・考察」はどう書く?
レポートの最後に「感想」や「考察」を書く場合、
「子どもたちが楽しそうでよかったです」
だけで終わってしまうと、少し内容が薄くなってしまいます。
そこで、
「なぜそう感じたのか」
まで書いてみましょう。
よくある感想
子どもたちが楽しそうに遊んでいて、私も楽しかったです。
考察を加えると……
子どもたちが自分で遊びを選び、友達と関わりながら楽しそうに遊んでいる姿が印象に残りました。保育士が子どもの遊びをすぐに手助けするのではなく、必要なときに声をかけながら見守っていたことで、子どもたちが自分で考えながら遊ぶことにつながっているように感じました。子どもの主体性を大切にした環境づくりの重要性を学びました。
このように、
「見たこと」→「なぜそうなっていたのか」→「自分が学んだこと」
まで書くと、より具体的なレポートになります。
レポートを書くときに大切なのは「自分が見たこと」
ここまで例文を紹介してきましたが、実習レポートで一番大切なのは、実際に自分が見学したことを書くことです。
インターネットにある例文をそのまま使う必要はありません。
むしろ、
「この場面が印象に残った」
「保育士のこの声かけが気になった」
「子どもがこんな行動をしていた」
という、自分が実際に見たことをもとに書くほうが、具体的なレポートになります。
実習中にすべてを完璧に理解する必要もありません。
「なぜこの声かけをしたのかな?」
「どうしてこの場所におもちゃが置いてあるのかな?」
と疑問に思ったことも、立派な気づきです。
その疑問を持ち帰って、自分なりに考えてみることも実習で得られる大切な学びです。
保育園ではどんな書類や計画が使われている?
見学実習では、実際の保育だけでなく、保育を支える計画や書類について知る機会があるかもしれません。
たとえば、
全体的な計画
保育の基本的な方向性や目標などを示す、保育所全体の計画です。
指導計画
子どもの姿や発達などを踏まえて、保育のねらいや内容、環境、保育士の援助などを具体的に考えるための計画です。
保育日誌
その日の保育内容や子どもたちの様子などを記録するものです。
安全・危機管理に関するマニュアル
災害や事故などの緊急時に備え、園で必要な対応を確認するためのものです。
園によって使用している書類や名称などは異なりますが、保育園では日々の保育だけでなく、計画・記録・安全管理など、さまざまな準備や情報共有を行いながら子どもたちを支えています。
もし見学先で質問できる機会があれば、実際の現場でどのような計画や記録を使っているのか聞いてみるのもよいでしょう。
子育て支援員の見学実習で意識したいこと
見学実習では、最初から完璧なレポートを書こうとしなくても大丈夫です。
まずは、
「子どもはどんな姿だった?」
「保育士はどう関わっていた?」
「その関わりによって子どもはどう変化した?」
「自分は何を感じた?」
という4つを意識してみましょう。
そして、気づいたことをその場で簡単にメモしておきます。
実習後にそのメモを見ながら、
「だから、私は○○が大切だと感じた」
「今回の実習から○○を学んだ」
と文章にしていけば、レポートを書きやすくなります。
まとめ|見学実習は「何を見たか」からレポートを作ろう
子育て支援員の見学実習では、実際の保育現場を見ることで、研修で学んだことをより具体的に理解することができます。
レポートを書くときは、
- 子どもの姿
- 保育士の声かけや援助
- 保育環境
- 安全面・衛生面
- 保育士同士の連携
- 保護者との関わり
- 子ども一人ひとりへの配慮
などを意識して観察してみましょう。
そして、
「何を見たのか」
↓
「保育士はどう対応していたのか」
↓
「子どもはどう変化したのか」
↓
「自分は何を学んだのか」
という順番で整理すると、レポートにまとめやすくなります。
見学実習では、すべてを理解しようとしなくても大丈夫です。
「どうしてこのような関わりをしているんだろう?」
という小さな疑問を持つことも、実習での大切な学びになります。
実際に見た子どもの姿や保育士の関わりを、自分の言葉で丁寧に振り返ってみてくださいね。
あわせて読みたい
子育て支援員の研修や実習について、こちらの記事も参考にしてください。
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実習を終えたら、子育て支援員として働くことを考えている方へ
子育て支援員の研修や見学実習をきっかけに、
「実際に保育の仕事をしてみたい」
「子育て経験を活かして働きたい」
と思う方もいるかもしれません。
子育て支援員として働ける場所や勤務時間などはさまざまです。
まずは求人を見ながら、
「どんな仕事なら自分の生活と両立できそうか」
を調べてみるのもおすすめです
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